Lesson 速水さんは、きっと色んな女の人とキスをしてきたんだろうな、と思う。
あたしは、速水さんが初めての人だからよくわからないんだけど、きっとキスが上手、な人なんだろう。
ちょっとさびしいような気がするけど、これだけ素敵な人でモテモテだし11歳も年上なら仕方ないよね。
想いが通じ合って、初めてキスされた時なんて、あたしはもうたいへんだった。
ちゅ、と触れただけだったんだけど カッチコチに固まってしまったから、
はじめは苦笑してた速水さんも 真剣に心配するほどで
普通に歩けるようになるまで30分以上かかった。
そんなこともあって、恋人同士としてつきあいはじめてもうだいぶん経つんだけど
本当の大人の恋人同士のキスにはまだまだだった。
速水さんは、「焦らなくていいよ。待つのは慣れてる」なんて言ってくれるけど
本当はきっと、もっと深い関係になっててもいいはず。
多分、あたしから言い出さなかったら、ずっとこのまま。最後には飽きられてしまうかもしれないし。
・・・あたしは、覚悟を決めることにした。
・・・でもやっぱり突然最後まで…はムリかな・・・
「あの…あのね、キス・・・」
「キス?」
「教えてほしいの」
「お、教えてって…されるままに受け止めてたらいいじゃないか」
「そうじゃなくて、するほうのキス。」
「なんだ、ちびちゃんがおれにしてくれるのか」
ちょっとムッとする。
「だからね、キスする時あたしはいつもはにゃ~んってなっちゃって再起不能になっちゃうんだけど
もう少し余裕を持てるようになりたいっていうか」
「………何を言い出すんだろうな、君は」
「大人のキスってどんなのかな、って」
「そんなことして、俺がガマンできなくなって最後まで、ってことになったらどうするんだ」
「それは…ちょっと…正直恐いんだけど。」
速水さんは勢いよく笑って、最後にちょっとやるせない表情をした。
「そうだな…教師みたいな気持ちなら少しは理性が働くかもな。
それに、少しでもそんな気持ちになってくれるのなら…大歓迎か。」
ソファに二人で座って向いあう。
「始めは普通にキスだ」
いつものように、かるく触れる。速水さんの唇は少し薄めだけど触れてみると弾力がある。
唇を触れたまま、速水さんは話し始める。
「おれがするのをまねするんだ」
あたしの唇の一枚一枚をついばむ。
「こうして、舐めてもいい」
あたしは、ドキドキし始めた。同じ事をしなきゃいけないから、うっとりなんてしてられないんだわ。
速水さんの舌が唇に触れる。あ…唾液が乾いたくちびるにのってる。
「してみて」
あたしも、同じようにやってみた。舌で湿らせたほうが、ついばみやすいみたい。
速水さんは唇を離さずにあたしに話しかける。うまいよ、とかそうだよ、とか。
「次は、相手の舌を吸い出す」
唇をすぼめて、ちゅっ、ちゅっ、と何度も軽く吸ってくる。
舌先が唇にあたって、口の中の粘膜の部分に触れる。つるんとして、気持ちがいい。
あたしも舌を触れたい、と思ってしまう。
「してみて」
あたしはついていくのに必死だ。目をつぶっていると
「時々相手がどんな表情をしてるか見てみるといい」
そんな余裕有るわけないのに。目を開けると、速水さんと目が合った。
なんだか笑ってる。
「マヤ…かわいい」「もう、あたしは必死なんです」
「触れたまま喋るなんて、レベル上がったじゃないか」
「…なんか…ヘンなかんじ」
「もっといくぞ。自分の唇で、相手の唇をあけて、舌で触れる」
いつの間にか、今までにないくらい体同士が密着していた。
速水さんの柔らかくて生暖かい舌。もっと冷たいかと思ってた。舌同士が触れる。
なんだか、ザワザワした気持ちになって来る。
「して」
気持ちがふっ、と戻される。もう始めからあたしは自分の舌を突き出して、速水さんの舌をさがす。
ふわん、と柔らかだった舌が、絡めるとキュっと硬くなってツブツブした表面までわかる。
そのまま絡めあっていると、落ち着かない気分になってくる。
なんだか、舌だけが触れ合っているのに、体のほかの部分が騒ぎ出す。
もう、速水さんは喋ったりはしなくなった。
速水さんがすることを、続いてあたしが返す、をくりかえした。
いつのまにか、ソファの上に押し倒されていたのに、あたしはそれに気が付かなかった。
突き出したあたしの舌を、速水さんが唇で咥えて
ソフトクリームをぱくっと吸い込むように何度も行き来した。
あたしも速水さんに返した。
舌が頬の内側や歯の裏側や奥のほうまで侵入してくるから、もうあたしはお手上げだった。
くるくるとあたしの中で動く速水さんを追いかけて、
邪魔をしたり逆に速水さんの口の中にはいったりしたけど
凄い力で吸われだして動けなくなってしまった。
気が付いたら、服の上から、速水さんの手があたしの胸をゆっくりと撫ぜている。
両足の間に、速水さんの膝が入り込んでいる。
そして、自分の下着の中が熱くて湿っている感じがしてお尻をもじもじしてしまった
あ…きっと、こうして夢中になっているうちに、恋人たちは結ばれてしまうんだわ、と
頭の片隅で感心している自分がいる。
片方で、どうしよう、もう止められない、と焦りながら。
ああ……どうしよう……
「やっぱり、急にレベルアップは無理かもな…」
唇を合わせたままで、速水さんが言う。
あたしは抵抗することも応えることもできなくて でろん、としてる。
「これ以上すると、ムリヤリしてしまうことになるから」
「だ…だいじょぶ…まだ…」
「強がり言うな。こんなの、入るんだぞ」
そう言って、速水さんはあたしの手を男の人の大事なところにもっていって…
服の上からだけど、握らせた。
「・・・・・・・・!!!」
「な。まだ無理。おれも引き返すギリギリだから。」
びっくりして固まってるあたしを、速水さんは起こして抱きしめて
ちいさなキスをいっぱいしてくれた。また、30分以上解凍に時間がかかる。
「でも、マヤ、おれが勃つほどの大人のキスが出来てたよ。
マヤが濡れるほどのキスが出来てたかな?」
「・・・・・・・たぶん」
「わかるの?」
「う~ん、あ、トイレにいかなくちゃ、って思うような感じってそうかな」
速水さんはきょとんとした顔をしてはははは、と笑った。
「女の子ってそんなふうに感じるもんなんだ~。この歳になってそんなことわかるとは思わなかったよ」
「次のレッスンでは、もう少しちゃんとできると思います」
「はい。上達を期待しています。ただ、他の男と練習は厳禁ですからね」
「まさかぁ!」
いつまでも、ソファの上で抱き合っていた。
おしまい。
おはなし、としてはとりあえずオチがついたけれど、
レクチャーと言う意味ではかなりわかりにくい感じですね。ごめん~~~!
ワタシとしては、唇触れた状態でこそこそ話すのって感じるんですけど。
ディープもいいけど、
フレンチでさわさわ~~~ってのも感じるもんですよね。
追記:ま○様にご指摘いただいたんですが、フレンチキスはさわさわ~っていうのではないのですって。
れろれろと舌が絡まるキスを言うのだそうです。
さわさわ~~~ってアメリカン?あとは、表情。呼吸の仕方、息継ぎも重要なアイテムですな。
いかがでしたでしょうか~~~?評価いただけると。
ついでにお名前無記名で結構ですから、こんな感じるキス、したよ~~って教えていただけたら
今後に活かしますので♪よろしくご指導下さい♪
・・・なんだかだんだん、全体的に18禁サイトに変化していってるんじゃないか、と心配中。
それでは。
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