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2011-05-11 Wed 01:53
また例のごとく題名がうまくはまらず、
とりあえず(仮)でもいいや、と長くてイケてない題名でスタートしましたが そうだとやっぱりノリが悪いもんですね。 *追記:やっぱりこの題名のままでいっちゃいます省略しちゃってるけど。。5/12* ワタシの愛するサイト様方で「18禁祭り」があちこちで開催?されており、 そこここで読んでは「はうぅぅぅぅぅ」となってしまい ややもすると今書いてるこの作品でさえ影響を受けて地下に潜っていきそうで ああ、イカンイカン、と妄想菌をふりはらっております!! みんな、スゴすぎるよ… と、いうわけで(どうゆうワケ?)で第2話です。 2 初夏の爽やかな日差しの中、砂浜で歩く少女。 吹き抜ける風に、黒髪がなぶられる。くすぐったそうに微笑む。 「ぉお~~~~ぃ」 歩く足取りは軽くなり、弾み、走り出す。 おーい! おぉーーーーい! 笑いながら軽やかに走りぬけ、コットンリネンのシャツの白が目にまぶしい。 後ろ姿、弾む黒髪。明るく笑う声。 ・・・そしてブランドロゴが入る。 ・・・そんなイメージです、速水社長。 「なるほど。いい出来上がりですね。自然な飾らない感じが実に心地いいです」 「ありがとうございます。速水社長にそう評価いただけるのならバッチリです」 「…で、なんでそこに私が写りこむ必要があるんですか!!」 社長は理解出来なくて半ばヤケになり始めていた。 ユニオン・クロゼットのCM契約の際に弱みを握られてからというもの、 このCM撮りについては北島マヤと抱き合わせに連れてこられてしまっていた。 どうやらこの予定についてだけ他の仕事は入れていない所をみると 秘書までがグルになっているようだった。 「えーっ!伊豆の浜でロケなんですか?素朴なんですね~!あ、あたし前ノリしちゃって良いですかねぇ?」 マヤが速水の顔を見ながら、無邪気にはしゃいでいる。 なんと前日の自分のスケジュールも空白になってある。明らかに作為的。 ・・・・・せっかくの配慮なので、文句も言わずに前日から二人で別荘に行って楽しい時を過ごしたが。 マヤという餌を鼻先にぶら下げられると、ぐうの音も出なくなってしまうのは もはや速水社長のウィークポイントになってしまった。 「写りこむ、といっても、後姿でお顔もせいぜい後方斜め45度までですよ。 マヤさんとおそろいのコットンリネンシャツで、ジーンズで。 いつもの速水社長とは全然イメージを変えますので絶対にわかりませんよ」 「それにですね、このCMで成功したら、大都所属の大御所俳優の方とかにもご出演いただきたいのです。 どんな年齢の方にも受け入れてもらいたいというのがコンゼプトですから。 将来的には文化人、アスリート、政財界だって・・・」 「それは、ご熱心なことだ」 社長はぶうたれていた。 自分さえ絡まなければ、素晴らしい企画だ、と手放しで評価するところだ。 ここに来るまで、自分が出演させられる、というのは極秘だったようで そんなだまし討ちのやり方が気に入らない。…自分の常套手段・専売特許なのに、まんまと。 単純に、くやしい。 ちゃんと自分のサイズまで調べて衣装を調達しているらしい。 「いいじゃないですかぁ~あたし、まさか、速水さんと共演できるなんて 死んでも無理って思ってたからすっごく嬉しいんですけど?」 「それに、恋人どうし、って設定なんでしょ?いい!いい!ね、いいでしょぅ?」 そんな、みんな見てる前でそんな顔はやめなサイっ!! こっちが赤くなってしまって、つい照れ隠しでマヤの両頬を手で挟んで あっちょんぶりけをお見舞いしてやった。 せめてもの抵抗だ。 「ぼぉ、女優でぃだでぃしゅゆんれしゅきゃ!!」 しるか。 整髪料で整えていた髪を簡易シャンプーでふき取り、洗いざらしにした。 マヤとおそろいの白のコットンリネンシャツ、ジーンズ。 ご丁寧に、後ろ姿だけ、と言いながら シャツのボタンは二つ外せ、たら ジーンズは裾をまくりあげて素足で靴を持て、たら 指摘が細かい。 マヤも含め、ヘアメイクやスタイリストの女子連中が 冷血仕事虫の速水真澄社長を「モデル・速水真澄」に仕上げるのに夢中である。 ひとつ手を加える度に、「きゃぁ、いいですよ~」「ステキです!社長!」と騒ぐ。 はじめは嫌々だったのに、そうしているうちにそんな気になって来るのが不思議だった。 「では、30秒テイク撮影はいります!」 「お~~~~い!」叫びながら軽やかに走る少女。 後ろ姿。走っていく先には、彼の歩く姿。 ふと振り返り、靴を持つ手を上にあげる。 少女はそのまま駆けていき、追いつき、彼の広い背中にぴょーん、とおぶさる。 おととと、とバランスを崩しかける広い背中。揺れる栗色の髪、黒髪。 一瞬ギュッと抱きついたあと、ピョンと飛び下りて彼に腕を組み、 二人で見つめあいながら何か笑いながら坂道を登っていく。 「自然に息ができる服。」 「ユニオン・クロゼット」 ブランドロゴ。 文字が消えて直後、二人は軽いキスをかわした。 15秒、30秒のCMがテレビで流れたとたん、あの長身の男性モデルは何処の誰だ!!と世間で大騒ぎになった。 ユニオン・クロゼットも広告代理店も大都芸能もそろって口を割ることは無かった。 その時に撮影したスチール広告はちょうどおんぶした所の横顔。 揺れる髪にかくれてそれが真澄とはわからないが、ふたりの自然な笑い声が聞こえてきそうな写真だった。 駅に貼り出されるとあっという間に持ち去られ、ネットでやり取りされるほどになってしまった。 それからというもの、ユニオン・クロゼットは見事イメージを一新して あらゆる年齢層に支持されるブランドに成長した。 ・・・「モデル・速水真澄」は、ユニオン・クロゼットの北島マヤとのカップリングのみに後ろ姿で登場し、 その後4つの季節のバージョンを撮影し… 華燭の宴の時に初めて素性を明かすことになる。 おしまい! ちょっと長くなりましたね・・・ ムーン・ライト様には甘いかんじで、とリクエストいただいていたのですが、 焦るシャチョーがかわいくって、つい半ばコミック系になってしまいました。 甘い感じは、CFに込めました!! 気に入っていただけますように・・・・祈。 最後までお付き合いくださって、ありがとうございました♪ ***2011.12.22.追記*** ワタシの大好きなこのスチル広告のイメージバッチリのイラストをいただきました。 まいこ様、本当に本当にありがとうございます!! 大切な頂き物なので、無断転用・転載はご遠慮くださいね。 じっくりご覧いただきたいので、こちらにジャンプ!してね♪
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