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  Water 第1話
2011-05-03 Tue 21:02
ちょっと下ネタ系が続いたので…
ちょっと真面目にいってみようかな、と。

6月号の続きは書きにくい。

なので、萌えるあのシーンで。
このあたり、真澄さんの美しい眉のたてジワ@罪の意識・動揺系。
ステキです。

   Warter


             

昼過ぎから降り始めた雨は、まだ降り続いていた。
初秋の雨は思ったより冷たく、永遠に止まないのではないか、と思うほど
ながくながく降り続ける。

水城から報告を受けたのは、夜中だった。
劇団菜の花に稽古に出向いて以降、マヤと連絡がとれなくなり、
劇団に問い合わせるとまったく芝居ができない、とかえって苦情を言われた。
心配になってあらゆるところに連絡をとってみたが埒が明かず、
マヤのマンションにいて帰って来るのを待っていた。

余りに遅く、連絡も無いので本社に確かめよう、と電話を取ろうとした瞬間、
マヤから連絡が入った。

もう、演劇を止める、と言う。
もう、帰らない、と言う。

帰らないって、どこに行くつもりなの!!と問いただす途中で切れてしまった、と。
どうやら公衆電話からかけていて、後ろは強く雨音が聞こえたと。

あてがあるわけでは無かった。
思いつく限り、あの子の行きそうな場所に行ってみた。
地下劇場、アクターズスクール、高校。どこかで雨宿りでもしていてくれないか。
白百合荘。麗君に確かめてもよかったが、騒ぎが大きくならないほうがあの子の為かと思ってやめた。
電話をかけて、それとなく聞いたが、スターになってから顔を見たことはない、と大家さんに言われた。
どこに、どこにいるんだ、マヤ!

雨はますます強く降っている。
もう、夜中も2時をまわってしまった。
最悪、警察に届けることになるのか?それは避けたい。しかし…

あの子の行きそうな場所…あの子の落ち着く場所…
そうか!
おれは白百合荘から一番近い公園を探した。


思ったとおりに、マヤはブランコに座り、俯いて雨にうたれていた。
俺が近づいても、気付かないらしい。
俺は、心底安堵した。
永遠に失ってしまうことは避けられた、と。
生きる希望を失っていたとしても、死を選ばずにいてくれた事を感謝した。
青白い顔をして、小刻みに震えながら俺を見上げた。

「速水…真澄…」

マヤは血の通っていないような顔で、俺に最後の抵抗をした。
例え命を落とそうとも、俺の世話にはならない、と。
震える青い唇で、俺に呪いの言葉を吐いて、
その場に崩れ落ちた。

意識を失ったマヤを、抱きしめた。
およそ雨宿りするような意識はなかったのだろう…
まるで海から上がってきたかのように、濡れそぼっていた。
そんなに長い間、この冷たい雨に打たれていたのか?
かまわず、抱きしめた。強く。
冷え切った頬に、自分の頬を押し付ける。温めてやりたい。

後部座席にマヤを横たわらせて、俺は家に帰った。






                 つづく。






「こうぶざせき」と打とうとして、「こうびざせき」と打ち込んでしまいました。
ご想像のとおりの変換・・・・

やっぱりオヤジのシモネタで締めてしまう、ダメダメなワタシ…すみません。

ああっ、そんな座席にマヤちゃん寝かせたらダメッ、シャチョー!!!



スンマセン・・・




 
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