2ntブログ
 
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | ∧top | under∨
Curriculum ~カリキュラム~ 1
2011-08-30 Tue 17:45
19883りくえすと連載中なのですが、
この度の鬱鬱展開打開?にむけて、ワクチン&リハビリパロをお送りいたします。

このお話は、20000hitげっとをされた、「Someone Would Listen」
kaori(夢想幻創)様 からリクエストいただいていたものです。

切なくも情感たっぷりで…とのイメージでリクエスト下さったのですが
ワタクシなりの解釈でおもいっきりヘンコなムリクリなお話になってしまいそうです。
それというのも、この鬱展開に

喝!!!

な気持ちをコメ米、なんですよ。

中には、受け入れ難いとお思いの方も多いかもしれません。
ですので、ちょいとだけ注意喚起しておきます。

・オリジナル・キャラが説教臭いことを言います。
・某オーラ…な話がいっぱい。ファンタジーですから。でも陳腐です。
・これってパラレル、になるの?かな?

kaori様~~~ごめんなさいです。
皆様にとってのワクチンになるかどうかも疑わしいのですが…ごめんなさい。


それでは、続きからどうぞ。












        Curriculum ~カリキュラム~ 1  


 江戸中期。あるちりめん問屋に、綾という娘があった。
男兄弟の最後に生まれた末娘は、男勝りな面もあるが朗らかで愛嬌もよく
また箏の演奏に秀でていた。

ある時、主人が仕入れの旅に出た帰り道、行き倒れになった一人の若者を連れ帰った。
山道で追いはぎにでもあったのだろうか、半死半生で自分の名前すら忘れてしまっていた。
年のころなら二十歳頃なのだろうか。体格もよく見目麗しい姿の若者。
下働きにでも、と思って連れ帰ったが、自分の生まれ育ちや名前すら忘れているのに
読み書きそろばん、身のこなしも一通りの手習いをしてきた様子で
主人は思わぬ良い拾い物をした、と喜んでいた。

若者は政(まさ)と名づけられた。

始めは下働きをしていた政だったが、物静かだが人当たりがよく、またあらゆることに長じていたので
次第に家人や店の者から信頼を受け、店の仕事も手伝うようになった。

夜中に父が連れ帰った若者を、初め綾は気に入らなかった。
傷が痛むのか、ずっと唸りながら眠り続けて、気味が悪かった。
気が付いたらボンヤリと空を眺めてばかりで言葉を発しない。
しかし飯はたらふく食って、綾の好きなお菜をお腹一杯食べることができなかった。
父も母も何故か、この若者を気にかけている。
行き倒れのくせに、と綾は心の中で毒づいた。

政と名づけられ、働くようになると自分の身の回りの世話をしてくれるようになった。
5年も経つと、
どこか兄と同じような目で、こども扱いされているのが気に入らなかった。
多分、十近く歳は離れているのだろう。
確かに子ども扱いされてもしかたのない歳の差ではあるが。

店の内外で娘達が政の姿を一目見ようと集まってきたり噂話をしているのを見ると
時にふうわりと笑って見せて、娘らがきゃぁ、と騒いだりするのを見ると
子ども扱いされているのが悲しくなるのだった。

箏の稽古の送り迎えに供についてくれる道中、
政は綾に言うのだった。
「わたしは、綾さまの箏の音が好きでございますよ。
何故か胸に迫るような、懐かしい思いが巡るのです」
「ひょっとしたら、全て忘れる前の何かを思い出す糸口があるのかもしれないわね」

政は悲しい顔をして綾を見つめた。
「わたしは…もう、昔のことを思い出したいとは思わなくなりました」
「どうして?」

「…もし、思い出してしまったら…綾さまのもとを離れなければならないかもしれないのですよ」
「…政?」

「…わたしは…このまま、綾さまのそばで」

政は跪いて、苦しそうに綾の袂に触れた。使用人の分際で、慕っている、とは言えない。
両の手で袂を胸に抱いた。

綾は政の想いが嬉しかった。身分が違っても、想いが一つだったことが嬉しかった。

「もし政が」
「自分の本当の生まれや名前を思い出しても、必ず私を忘れないわ。
私が政のことを忘れられないのだもの。
うちを離れることになったとしても、また私を迎えにきて。かならず」

政は跪いたまま、頷く。
綾はそっと政の肩に手を乗せ、自分のほうに引き寄せた。
抱擁など出来るはずもない二人だが、想いが通い合ったことが嬉しくてならなかった。

次の日、政は綾のために梅の花の飾りかんざしを贈った。
「何があっても、綾さまのもとを離れない、約束のかんざしです」と。

そんな頃になると、綾もすっかり娘らしくなり、縁談も寄越されるようになった。
やれ奥に奉公にあがってはどうか、やれお武家様の興しにも乗れるのではないか、など
まわりはいろいろと言ってくるのだが、
秘かに政と想いあっていた綾にとってはどこ拭く風だった。
そんな綾に政は、自分のことはいいから、どうか幸せな縁談を、と願っていた。

そうしたある日、事件が起こる。






                  つづく。







   ・・・・続いてしまうんかい!!!



書いているうちに、どんどん話が膨らんで来てしまいました~~~~終わってくれないよ~
もちょっと我慢してお付き合い下さい…汗





関連記事
別窓 | Curriculum~カリキュラム~ | コメント:2 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<Curriculum ~カリキュラム~ 2 | はね吉 がらすの森 R-18 | 素敵な頂き物♪>>
この記事のコメント
つづくんですね!
初めはSSになりそう、とおっしゃられたので、こんどの「つづく」は嬉しい続きですw

楽しみにしてます。
2011-08-31 Wed 22:50 | URL | kaori(夢想幻創) #-[ 内容変更]

長くなってしまいます…っていうか、表示される量ってどのくらいが適当なのかしら、と思って。
携帯で見ている方もいることだし…と。
思いつくままカタカタやってって、あら、多すぎ、きりのいいところでブチッ!
…っていうのが私のパターンです。
うああ、入りきらない、でもまだ完結まで書けてない、ええいっ、ぶちっ、みたいな。
・・・なんていいかげんな。ごめんなさい。
2011-09-04 Sun 19:52 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
∧top | under∨
コメントの投稿

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
∧top | under∨
| はね吉 がらすの森 R-18 |