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Curriculum ~カリキュラム~ 2
2011-09-01 Thu 19:40
あーーーーーーーー!9月~~~~!!
解放されるぞ~~~!昼飯の心配から、解放されるぞ~~~!

自分の宿題も目処がついたので、パロに。
相変わらず下調べとか無視で殴り書きしているので
ヘンなこと矛盾することハッタリなどいっぱいあると思います。
どうぞ指摘してください!おっきがーるに~~~!(このネタ知ってる人って関西限定よな。)
すみません、ああ、はずかし、と言いつつ訂正します…

kaori(夢想幻創)様のリクエストは「前世」のふたり、なのです。
そういうわけで、こんなお話展開になっています。
もうしばらくおつきあいくださいませ。

あ、そだ。注意喚起です。
暴力・流血・死。そんな流れです。
ガラカメにそんな要素は、本編でじゅうぶん!って方にはおすすめできません。
(次回頭に軽くあらすじは書きます)
・・・でもどうなっちゃうか、なんとなくわかっちゃたね 汗





では、どうぞ。











            Curriculum ~カリキュラム~ 2




 綾はある武家屋敷に呼ばれた。箏の評判を聞いたので、是非演奏して見せて欲しい、と。
そんな申し出は他に何度もあったので、政を伴って出かけて行った。

綾一人が屋敷の中に招き入れられ、政は門の前で控えていよ、とのこと。
政は嫌な予感がした。

箏の演奏はいつもは主とその妻・家族や供の者…が一同に楽しむことが常であるのに、
この屋敷では若い侍がひとりきり、だった。
箏の演奏よりも、綾の姿を舐めるように眺めている。
居心地の悪さを誤魔化しながらなんとか演奏を終え、早々にお暇しようとした時、
その侍が急に襲いかかってきた。
「お戯れを…」
「商人の娘など娶るわけにはいかんのでな。しかし評判の娘、遊びには良かろうて」
「お止め下さい!触らないで!」
綾は力の限り侍の頬を張った。
「おのれ、こやつ歯向かうとは生意気な!」

抜き放った小刀で綾のわき腹を一突きした。

綾はその場に倒れた。

騒ぎを聞きつけ、無理やり門番に開けさせて屋敷の中に入った政は
真っ青な顔をしてうずくまる綾を見つける。

「いい演奏をしたので、褒美に可愛がってやろうとしたら無礼をはたらきおった。
それでちょっとこづいてやった。早く連れ帰ってやれ」

「綾さま!!」

「政…」

「喋ってはいけません、さ、帰りましょう」

綾を抱き上げ、政は家路を急いだ。
この傷ならまだ命だけは助かるかもしれない。

「政…政…もう…いいの…」

「何を言うのです。まだ大丈夫です」
「お願い…ここで…休ませて…」

刺された処から温かい綾の血潮が止まることなく滲みだし、政の着物に滲みこむ。
人通りも少なくなる夕刻、夕陽が綾の青い顔を淡い紅に染めた。
綾を胸に抱いたまま、政はそこにひざまづいた。

「政と…めおとに…なりたかった…」
「わたしもです、綾さま」
「もう…わたしはだめ…最期に…綾、と呼んで」
「…綾…綾…あきらめてはだめだ、おれを一人にしないでくれ」
「おまえさま…うれしい…」

「わたしの最期を…とうさまかあさまに…伝えて…ごめんなさいと…」
「綾、綾、だめだ、そんなことを言っちゃ」
「おまえさまの…胸の中で最期の時を…」
「綾!!」

わたしの…最期の息を…政に吸い取って欲しい…お願い…」
「次、生まれ変わっても…わたしを見つけて…」

「約束するよ…綾のことだけは忘れない。きっとずっと、憶えている…」
「わたしも…きっと次は結ばれて…」

綾がこと切れようとした時、政はその唇にくちづけた。
そして綾の最期の息を、鼓動が止まるまで吸い続けた…


こと切れた綾を家に連れ帰り、店は大騒ぎになった。
政は出先でいったい何があったのかを主に冷静に報告した。
息のあるうちに連れ帰ってこれず、申し訳ない、自分が付いておきながら、とわびた。
事を荒立てれば、およそ店はお取りつぶしになるだろう、
悔しいが泣き寝入りするしかないのか、と皆で泣いた。

綾を清めてやり、嫁入りのために用意してあった晴れ着を着せて寝かせてやる。
綾の顔は悲しい最期にもかかわらず、幸せそうな微笑すらたたえていた。

葬儀の寸前、政がひとり最期の別れをしたい、と申し出てきた。
父母も仲の良いふたりをもしやと思って見ていたので
許してやることにした。

綾の亡骸とふたりきりになった政は、綾の髪を結っていた梅の花かんざしを取り出し、

「やはり、俺ひとりで生きていくことは辛すぎるのだよ。
仇を討つことも出来ないまま生き長らえるうち、
いつか旦那様に迷惑をかけるようなことをしでかすかもしれない。
・・・綾・・・迎えにきてくれるだろう…?」

そう言って、政は胸の鼓動する場所に注意深くかんざしを刺し込んでいった。
そして綾の亡骸のすぐ隣に横たわり、
綾を抱きしめながらかんざしを抜き、綾の髪にさしてやった。

「必ず…次もお前を…見つけ出すから…」


ふたりの悲恋の話は瞬く間に広がり、瓦版に載り、町人の涙を誘った。
当の侍は何のお咎めもないまま、であった。



そして何年も時代はめぐり、現代へと続いてゆく。





                つづく。






はぁ~~~すみません。難しいですわ・・・

イタイ話大嫌いなんですけど。
「コンパクトの鏡の破片では死ぬほどの傷はできんよ」なんて思ってましたが
かんざしの刺し傷でも難しいだろうなぁ、と思いながら。
でも、必殺シリーズだと脳髄だから…?う~~~~~~む。
矛盾点いっぱいありすぎだと思いますが…許してっ!!      逃げっ!!





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この記事のコメント
リクエストの通りです~。
江戸時代ってこうゆうの多そう・・・。
来世で結ばれようって心中するカップルなんてゴマンといるでしょうけど、来世ではたしてめぐり合えているのか。
楽しみです!!
2011-09-01 Thu 20:24 | URL | kaori(夢想幻創) #-[ 内容変更]
Re: よかったです
リクエストどうり、ということでよかったです!安心です~~
心中もの、多いですよね~新しくは失楽園とか。
そうそう、愛の流刑地とか、読んでて凹みました。(心中ではないけど)
マスマヤには当てはめたくはないですね、心中とか死にネタって。
今回「前世」だったので当てはめてみましたが、やっぱり切なくなりますね。
それだけにちょっと甘甘な感じで息をひきとるのですが。
だからきっとむすばれてほすぃ!現世では!!ですよね。
なかなか手応えのあるお題でございました!ありがとございました~~!!
2011-09-04 Sun 20:04 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
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