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きみの秘密
2012-01-16 Mon 02:26
今宵も

ばるん男爵の館 秘め始め’2012
        ~コージ目線エロ…苦しい…~

…にお越し下さいまして、ありがとうございます!


難関に挑戦、です!
複雑に入り組んだ感情が実はコージ目線で、ついでに(?)エロ絡み!!

コージのエロなんか読みたかねぇや、の方も必ずいらっしゃるとは思いますが
怖いもんみたさ、なところでいかがでしょうか?
そして、ちゃんとマスマヤですからご心配なく^^

こちらのお話、け○様からヒントをいただきましたの。

あ、でも展開はちょっと暗いな。いや、かなり暗いな。(当社比)



では、続きからドゾ!!








 




    きみの秘密




 僕の人生をかけてきた・・・「紅天女」の試演が終わった。
いろいろあった。苦しかった。
けれど、それを越えてしまうほどの達成感と役との一体感を得ることが出来て
僕は満足だった。

 …ただ一点の懸念を除いては。

マヤちゃんとの関係だ。

速水社長との抱擁シーンを目撃してしまってから、僕は彼女に対する気持ちに蓋をした。
何かを説明したそうにする彼女を、あえて遠ざけた。
それを繰り返しているとそのうち、彼女も諦めたようだった。
試演が済むまで。僕も彼女も役に没頭しよう、という言葉の無いメッセージを送るつもりで。
でも自分自身にはわかっている。それは『逃げ』でしかないってこと。

試演が終わって、僕は彼女に告げた。
「ありがとう。僕が一真になれたのはきみのおかげだよ。役者として、僕はマヤちゃんを尊敬している」

彼女は…
阿古夜が抜け切らない、ぼんやりした顔のままで
「おまえさまがいなければ、私の阿古夜は生まれませんでした。ありがとう」

そう言って、僕をしっかりと抱きしめてくれた。
僕も、阿古夜として彼女をしっかりと抱きしめた。
愛しい恋人としばし別れる時のように。
周りの出演者やスタッフがちょっと勘違いをして、なのかヒュウ、という口笛と拍手が起こった…。

それから1週間、紅天女の正式継承がマヤちゃんに決まり…ゆっくりと試演の成功を喜ぶ間も無く
一気にスターダムに上ってしまった彼女とは簡単に会えなくなってしまった。
そう、あの、ヘレンの後のように。

結局、彼女との関係は相変わらず…。
僕が彼女を諦めるよ、と告げることも
彼女が僕を恋人とは思えないの、と告げることも無く…。
宙ぶらりんになったまま、僕は彼女の変化を眺めているだけだった…。

彼女は大都芸能に復帰した。
多分、あの抱擁シーンの頃には憎悪とかの気持ちは彼女には無くなっていたのかもしれない。
ああ、そうだろうな…と冷めた目で見ている自分。
そして、まだうわさの段階だけれど、
速水社長の婚約者が海外に留学した、とのことで婚約が解消に向かっているらしい。
式まで1ヶ月だったから、様々な噂が飛び交っている。
マヤちゃんの復帰でなんとか大都芸能はもっている、といったところなのかもしれない。

隠してはいるけれど…
あの二人は愛人関係なんかじゃないのか?
速水社長が紅天女を自分の物にするために、うぶなマヤちゃんをたぶらかして…
それが婚約者にばれてしまって、ふられたんじゃないのか?

マヤちゃんには似合わない…。
愛人、なんて響きは。







紅天女の地方公演が始まった。
本公演を1ヶ月した後だったので、黒沼組、は和気藹々といったところだ。
僕自身もいつまでも拘っていられないので、表面的には昔のようにマヤちゃんと友達の延長のようにすごしている。
陣中見舞いと称して速水社長がやってくると、彼女は急に意識する。
あえて、かえって、そっけないフリをしているように見える。
それは速水社長のほうが上手、なのかもしれない。
からかったり馬鹿にしたりして彼女を怒らせるようなことはないけれど、
マヤちゃんの一つ一つの反応や言葉にくすくす笑って彼女がムキになる、というような場面に出くわす。
なんだか…白々しいんだよ、って思ってしまう僕は…嫌な奴だ…よな。

彼女とは部屋が隣どうしだった。
男女の階が同じなんてことはあまり無いのだけれど。
今更彼女に未練が・・・なんて思ってもいないのだけれど
こんなふうに隣室だとつい意識してしまう…

楽日の前日。

休もうとしていると、隣室から物音が聞こえる。
電話でもしているのか?と耳を澄ませているとそうではなくて。

ビデオのなかの嬌声のような…抑えた潤んだ声が聞こえてくる・・・。
考えたくもなかったけれど、マヤちゃんの声、なんだろう…

聞きたくはない。

その声をたてさせているのは…きっと、あの人なんだろうから。

聞きたくはない、と思いながらもそこから動けなくなってしまった。
自分の汚さに反吐が出る。
でも、彼女の乱れる姿が脳ミソの奥で浮かんでは消える。

男なんだから、仕方ねぇだろうっ!!
例えそれがおばあちゃん相手でも、スカートの中が見えそうな場面では視線がソコに行ってしまう生き物なんだ!
果ててから自己嫌悪で眠れなくなったとしても、
こんな場面で自分を慰めにかかってしまう生き物なんだ!

声が聞こえる。
一定のリズムを刻むように。
時々止んで…そしてすぐに…ひと際大きく…そしてリズムを刻む。

僕は壁にもたれながら、頭の中で行為を追いかける。

はっきりとは聞こえないけれど、彼女は何か口走っている。
ああ、多分、
「もっと」とか「そこがいい」とか
「いや、だめ、」とか…
清純イメージの彼女も、その時はビデオといっしょの反応なんだな~と冷めたことを考えながらも
止められない自分。止まらない自分。
彼女をここまで追い詰める彼がどんなことを仕掛けているのだろう、と思いながら。
低い男の声もする。
何を言っているのかはわからないが、まちがいなくあの人の声だ。

ああ。聞き取れる…

「好きだ、好きだ、マヤ」
「速水、さんっ!好き、あぁ、好き!」

そこで初めて、僕は衝撃を受けた。
わかっていることだった。
ばっさりと切り捨てられる落ち武者の気分になった。
二人同時に、最期の声をあげる。
そして、自分も…。

壁を一枚へだてて、まさに天国と地獄、なのかもしれない…。


こんな僕は、蔑まれて当然、なんだろうな…。


ごめん、マヤちゃん。
きみの秘密……僕は踏みにじっているんだろうね。
きみを裏切っているのかもしれない
きみを犯してしまったのかもしれない
でも…こんな僕は、もっと惨め、なんじゃないかい?

なみだ、が、あふれる。








そんなことがあってから、僕は自分の気持ちをすっきりと整理出来た。
彼女に囚われるのは、もう止めた。
例えば、一真役についても「自分でなければ」という拘りを捨てた。
もちろん、彼女が『一真は桜小路でなければ』と評価してくれるのであれば有難く引き受ける。
けれど、一真以上に自分を打ち込める芝居があるなら…そこに飛び込んでいく気持ちに溢れている。

そういえば…昔彼女と付き合っていた里美君も、ハリウッドで活躍していると聞く。
僕だって、いずれ。
彼女にも、里美君にも負けたくはない。
そして…速水社長にも。

ある日、速水社長に「このところ活躍がめざましいじゃないか」と声をかけられた。
「ええ、僕もマヤちゃんに負けてられませんから」と答えた。
「何か…君、吹っ切れたような…大人になったような感じだな。失礼。何がそうさせたのか、興味があるな」
涼しい顔をして言ってくるのでちょっと悔しい。

「そうですね~やっぱり失恋って、男を成長させますよね!ははは!」
桜小路優らしく、爽やかに笑ってその場をおさめる…。
速水社長が苦笑いをする。「そうか…失恋か」

『あなたたちの秘密を知ってしまったから…』それは、僕にとっても永遠の秘密だ。
例えあなたたちの関係が秘密でなくなっても
ぼくの秘密は永遠に明かされないだろう…。





           おしまい。





自分で書いていて、なんて暗いんだ!!と。
コージ君、カワイソ!と。

暗めエロってどんなもんなんでしょうか?
「読んでて気分悪くなったわ!」って叱られたりするかもな~~~><ゴメ。

ときどきばるん男爵もはね吉もシリアスなモノ書けるんだよ!ってアピール…
(書けてる、のか?)

お叱りも遠慮なく…です!




では、今宵はこのへんで。
明日も良い日でありますように…☆




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2012-01-16 Mon 11:21 | | #[ 内容変更]
これは
隣にコージがいるって知っててやってるな、シャチョー。

間違いねぇ。
2012-01-16 Mon 12:22 | URL | けい #-[ 内容変更]
今年もよろしくでございます!
ああ、省略形のHNでらっしゃったのですね?で、結局英語ダメ子なワシは意味がわからず…すみません!
○様の感想は、作者の理解を超えた分析をしてくださるので、恥ずかしくなっちゃうのですよ~~^^
いや、そこまで考えてへんかったわ~みたいに。ほんとありがとうございます><
そか、コージがキモイ理由はそこか!とかも。さすがです、○様。
でで、我が家のコージ君にしろ多分これから登場する里美くんにしろ、
よそ様よりはちょっとばかり『イイ男』に書いてあげたくなっちゃうのです。
英介氏もね。男に甘いはね吉、なのかもしれません…
(そういえば亜弓さんもチラッとだけだし、シオリンに関してはカスリもしてない…)
マヤたんさげまん論、かなりウケました!(マス以外、ですよねきっと)
2012-01-16 Mon 23:45 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
Re: だな。
>うんうん。あいつならやりかねないよ。
およそ部屋の割り振りから噛んでたね。

ベッドの位置だって替えてるよ、うん。
「なんだ?もっと声を出したっていいぞ。大丈夫だ、絶対に聞こえないから」
なんて言ってるはずだ!

で…こんなかんじでよかった?
コージにばれる、といってもカワイソなかんじ。

妄想タネ、ありがとございました♪
2012-01-16 Mon 23:51 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
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