森のお城 3
ベッドサイドにある、大きなパネルのいろんなスイッチを触ってみる。
室内が暗くなって…
ベッドに照明があたり…
鏡に自動でカーテンがかかり…
ホリゾントの色が変わったり…
BGMがかかったり…
「すごいですね~!なんだか装置さんの配電盤みたいですね!!」
「それを枕元で操作するのか…家庭にもあったら便利だろうな~」
「そんなのあったら、一生ベッドから出なくていいですね」
「…それが目的でつけてるんだから…当然か」
速水さん…表情が熱っぽい。息が、ちょっとだけあがっているみたい。
「速水さん?」
「俺は…」
速水さんはなんだか理性を総動員させているような、ぎりぎりの表情。
ナイショだけど…速水さんのこの顔は最近のあたしの好きな顔NO.1だったりする。
色っぽくて、かわいい。
「俺は中高生の…男子が性への探究心を一番高める時代を、かなり歪んだ形でやり過ごしてきてしまったんだ。
オヤジの英才教育の弊害があってね。
女の子への興味が出てくる頃に、完成した教材をあてがわれてしまった。
そして、生身の女の子との自然な感情のやりとりは「下心あるもの」として警戒するように教えられてしまった。
同年代の男女が経験談を興奮して話しているのを冷めた目で見ていたものさ。
こんなホテルのことだって…いたずらにセックスを刺激するための工夫…と斜めにみてしまう。
ただ… 」
とんでもないカミングアウトをしている速水さん。
あたしはベッドの上で正座をしてしまった。
「マヤと出あって…
マヤに恋をして…
俺は、それまで受けてきた…殊に恋愛や男女関係についての教育は嘘だ、と衝撃を受けた。
マヤを抱きしめる時…俺の血液は逆流した。
マヤの身体だけを求めるようなのは嫌なので…ガツガツとした欲求は抑えたい…
そこは最低限、俺のプライドとして守りたいのだが…」
速水さんは、あたしの髪の束をとって つう、と毛先まですべらせて
顎から耳にかけて指を走らせていく。
「こんなところで…自分がセックス産業のカモになっていくのは…
正直悔しいのだけれど…」
指が、耳をくまなく探っていく…
くすぐったくて…感じてしまって…肌が粟立ってしまう…
速水さんの、ちょっと小難しい、屁理屈のような口説きのセリフが
つるつると耳をすべって、わけがわからなくてもアソコが反応し始める…
「マヤのそんな表情を見ていたら…
俺は葱を1トンくらい背負って飛び込んで溺れたくなる」
ネギ!!
プッ、あたしは我慢できずに噴出してしまった。
「な、なんだよ」
「は、速水さんがネギ背負って溺れてるの想像しちゃったの!
もう、ムード壊れちゃうよ~~~!」
「そのくらい、笑うの我慢しろ」
「む~~~~~~~りっ!! お風呂、見てきます!」
お風呂を見に行って、かなり広いのにびっくりした。
考えているような白いバスタブじゃない。
なんと全面真紅の薔薇色。なんか、お掃除キチンとしなきゃ汚れが目立ちそう…
そして、これまたスイッチがいっぱいと、アメニティグッズがずらりと並んでいた。
そして…見慣れないものがどん、と置かれているのに気がついた。
「速水さん、速水さん、これ、何ですか?!」
ちょっと凹んでいた速水さんは、のろのろと風呂場に来た。
「ああ…マットと…す…スケベ椅子だ…」
スケベ…椅子…?!
続く♪
スミマセン、なんだかズルズルと。
口説きに小難しいことを言ってくる男。
そうしながら、弱い耳を攻めてくる男。
恥ずかしいけど、ばるんはツボ、です。
一生懸命聞かなきゃ、なに言ってるのか理解できなかったら申し訳ない。
で、必死で聞いているのに感じるところをコネコネされて、理性は少しずつ飛んで行ってしまう…
その、ギリギリのところが好き。
で、
「ちゃんと、聞いてる?」なんて聞かれたら…
ああああああああああああああああん…
これって真性M、なんでしょうね。
この件に関してのご意見、カモン♪
それでは今宵はこのへんで。
明日もいい日でありますように…♪
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