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手術室前 de ツッコミ
2012-06-20 Wed 23:35
今宵も

 はね吉 がらすの森 ~連載中ですが、忘れないうちに。~

   …に、お越しくださいましてありがとうございます!


 みんな大好き社務所の連載?ですが
突如降って来た小咄に、いてもたってもおられなくなり。

…書いてみて、読んでいただいて


…「いてもたってもおられない、で、コレ?」

…って思われそうなんですが…ううう。



では、続きからドゾ!!















               1

午前3時。
待合室では劇団つきかげや一角獣の面々が眠りこけている。
しかしマヤだけは、手術室前でうつむいて、師の手術の終了を待っていた。

「飲みたまえ。からだがあたたまるぞ」
「けっこうです!あなたからの親切なんかうけたくありません」
「相変わらず強情だなきみも。親切だと思わなければいいだろう」

真澄はマヤの手を掴み、ホットミルクコーヒーを持たせ、隣に座った。
そして自分のホットコーヒー(ブラック)をごくごくと喉を鳴らして飲み、ふぅ、と息をついた。

マヤはあっけにとられて見ていた。

「飲め…!それがいやなら捨てろ!」

強く言われてひるんだマヤは、紙コップの飲み物に口をつけた。

(あったかい…っていうか、熱くて飲めない…!)
(速水さんって…すっごい『*犬舌』なんだわ…!!!!)







*注* 熱いものが苦手、なのを猫舌、といいますが…ここで犬舌、と表現したのは
   猫舌の反対、っていうつもり、です…造語?してしまいました。
   ホントの犬も熱いものは苦手ですもんね…




          2


「では…月影先生の手術の成功を祈るんだな」
真澄はスッ、と椅子から立ち上がった。

「もし今先生に何かあったらきみが『紅天女』を演じる可能性は全く無くなる。
 そして姫川亜弓の紅天女の誕生だ」

ハッ、と顔が青くなるマヤ。

「コーヒーのおかわりはもういいのか?チビちゃん」
青ざめて震えるマヤ。空の紙コップを握りしめた。
「ええ…ええ、もう…」
「速水さん…!あなたはなぜここにいるんです?」
「おれは仕事だ。『紅天女』の所有者の生死がかかっているんでね」

マヤはその言葉の冷たさと無神経さにカッとなり、紙コップの礫を真澄に向かって投げつけた。
真澄はいとも簡単にヒョイ、と避けた。

(く…悔しい…!負けてなるもんですか!!!)

「勝負です!! 速水さん!」

後ろに5人の劇団員、3個のボール、ギンギンのロックの曲が入ったテープレコーダーを持ったマヤが
宣戦布告をしたのだった。














…スンマセ~~~~~~ン!!

お後がよろしいようで…って言える?



では、今宵はこのへんで。
明日もいい日でありますように…

(某様宅の公開チャット、ワシも参加いたします。よろしければ御一緒しませんか?)



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