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舞台が跳ねたら
2012-08-27 Mon 01:27
今宵も


 はね吉 がらすの森 
     ~ああああ、お久しぶりです~~~><。~


 …に、お越しくださいまして、ありがとうございます~~~~><。

ほんとにほんとに、こんな放置僻地に…よくぞ…うううう。



腰痛と夏バテとのダブルパンチ、ということでオヤスミさせていただいてたのですが
そこにプラス「年末からの溜まったストレス」もあったようで
なかなか簡単に脱却できなくって…

どうにかこうにか、マスマヤ妄想が脳内でネリネリできるようになるまで…
だいぶ時間がかかってしまいました。

初心にも帰れたので…また、オハナシ書けそうです^^


「おまたせして、ごめんなさいねっ★」





それでは、本来ならばいただいた拍手のメッセージのお返事から、というところなのですが
妄想がウニウニしてる勢いのままに書いてみたいと思います。
次回、お返事しますね~~!


それでは、続きから、ドゾ!!











  *拙作「雨宿り」の続き、という設定です。(「秘密の伊豆の」の前)
   ご存知でない方は、先に予習?をしていただけるとウレシイです。(別窓にとびます^^)






               舞台が跳ねたら




ひょんなことから、マヤに自分の気持ちが通じた。
マヤも「嫌いじゃない」というスタンスで向かい合おうとしてくれているらしい。
まずは友達から、というところか。

こうなったら、何が何でも、マヤの気持ちを「好き」にもっていきたい。

見合い相手が自分を気に入っているらしい、というのは
その人形のような綺麗な顔に、人間らしい恥じらいの染め線が見受けられるのと
焦点がどこに合っているのかわからない瞳の中に星が瞬くので推測が出来るのだが
あのマヤを相手に同じ手が通用するとも思えない。

およそ…ハラペコ狼少女は…何かで「餌付け」するのがいいのかもしれない。
…チキンじゃダメだろうな。
先ずは…誘いだすところから、なのだが。
まさかまた、「アンナ・カレーニナ」の時のようなやり方はまずいだろう。

そう考えると、自分には
「(まともに)デートに誘い出す」ということは経験が無かったことに気がついた。
仕事絡みなものは難なくできることなのに、
そこに自分の想いというものが介入すると、こうも胸がときめき、迷うものなのか…









ロングランが決定した「忘れられた荒野」は連日の大盛況で土日には2回公演にもなった。
舞台で初めて生きている実感を感じるマヤにとって、今の生活は幸福そのものだ。
それでも公演を終えて帰宅する時には疲れきっていて、アパートに辿り着くとそのまま布団に直行したくなる。
マヤがちょうどアパートの玄関に入った途端、公衆電話が鳴りだした。

「もしもし…?」
「…チビちゃんか?」
「………その声は…」
「わかるのか」

「…一応。大都芸能の速水真澄社長でいらっしゃいますね」
「なんだか他人行儀だな…まぁいい」
「なんですか?こんな時間に」

中打ち上げの日に雨宿りをしてから、マヤは真澄に対しての気持ちが混乱を極めていた。
真澄が不器用な様子で自分に好意をもっていることを聞かされ、
母のことを謝罪されて…自分もわけがわからないまま受け入れてしまっていた。
そこに自己嫌悪はなかった。
かえって、縛られたものから解放されたような気がして、真澄の言葉を数回、思い出したりしては
胸がきゅう、と鳴くのを感じていた。

これは…嬉しいという気持ち、なんだろうか?

「メシは…ちゃんと食ってるのか?」
「はぁ…まぁ、一応。身体が持ちませんから」
「いや…その…もし食えてなかったら、と思ったんだが」
「はい?」

「・・・・・・・・」

「速水さん?」


「……何が食いたいんだ」

「何ですか、いったい?!」

真澄は慌てていた。
いつもの仕事のような紳士的な誘い方も
女優の接待でときめかせるような誘い方も
今の真澄にはできなかった。
受話器を持つ手が、じっとりと汗ばんでいる。

「…明日…舞台が跳ねたら…食いたいもの…食わせてやる」
「それが人を誘うときのものの言い方なんですか」

イタイところを突かれた。

「明日の舞台が終わった後、北島マヤさんをお食事にご招待したいと思うのですが
いかがでしょうか、でしょうっ?!」

「…ごもっとも、です」

「そんな『食わせてやる』なんてオレサマな言い方でハイ、って返事すると思ってるんですか?」

「…やっぱりだめか…」

「良いに決まってるでしょ、もう!あたしの食べたいものでいいんですよね?!」

汗で受話器を落としそうになった。

「ああ、うん…」

「じゃっ、明日芝居が跳ねたら、会社に電話します!それでいいんですか?」

「ああ、いい…」

「じゃっ、そゆことで!!おやすみなさいっ!!」

「ああ…オヤスミ…」



ガッッシャン!!



廊下に響き渡りそうな音をたてて、マヤは受話器を置いた。
まさかの食事の誘いである。
確かに、真澄の好意を理解した、という関係になっている。
自分からも「キライじゃない」友達のような気持ちになれそうなことを伝えた。

これって…デート、みたいなもの…になるんだろうか?

途中から、真澄の声がいつもの自信たっぷりな声でないことに気付いていた。
何故、急にそんな変化が…?と思ったときにきゅう、と胸が高鳴った。
速水さん…デートのつもりで…誘っている?

そう気がついたら、自分でも意識をし始めてしまった。
自分ばかり喋って、へんなOKの仕方をして、自分で勝手に段取りをしてしまった。
これじゃ、今まで社長室に怒鳴り込みに行ってたのと変わらないわ…
速水さん、相変わらずで気持ちのわからない子だって呆れただろうな。

今更、叩き切った受話器を丁寧に置き直しても後の祭り、だ…。



「も…ダメだァ………」

公演で疲れた身体に、もうひとつ大きな荷物を持たされたような気がして、這い蹲るようにして部屋に戻った。

いつ倒れこんでもいいように、麗が布団を敷いてくれている。
のろのろと着替えをして、潜り込んだ。


「あし、た…か…」

速水さんだったら、高級なレストランしか行ったことないんだろうなぁ…
あの、お見合い相手、どうするんだろう…
その人と同じところ、連れて行って下さい、って言ってやろうかなぁ…
…ん…なんだかヤキモチ焼いてるみたいじゃない、あたし!!
そんなんじゃないし!!

そう、その、お見合い相手のような人もきっと一生行かないようなところ…に行くのっていいかも…?
速水さんも、そんなところ、初めてなんじゃないかなぁ…

…ふふ …なんだか…たのしみ…かな…




一方真澄は、マヤが食べたいと言いそうなあらゆるジャンルのレストランなどを片っ端から調べていた。
一方的に喋り、段取りし、恐ろしい勢いで電話を切られて耳が痛かった。
けれど心は温かく、ほおっておけばどんどんと舞い上がっていきそうだ。
「そうそうスグにいい雰囲気になろうなんて…考えるなよ、速水真澄…」
自分にそう、言い聞かせながら。


あした、舞台が跳ねたら。

心が跳ねるのを、止める方法を知らない。









               つづく?





お題は、

10.跳ねる     でした^^





ちょっとドキドキ…が懐かしい。
ああ、そんな初心な時代もあったのに。




それでは今宵はこのへんで。

明日もいい日でありますように~~~^^

















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この記事のコメント
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2012-08-28 Tue 05:19 | | #[ 内容変更]
Re: ふはははは
あはははは~~~毎度ありがとうございますぅ!
「雨宿り」のマスマヤ、思っていた以上にファンの方がいらっしゃったのね、と判明しまして
その魅力、とゆーのが、まさに〇様のおっしゃる
>強気に出るマヤたんって、犯罪的に可愛い
>初恋特有の心許なさに、普段の俺様風味が本人にも制御不能な状態でコーティングされて、何とも不可思議な可笑し味…のシャチョー
>右足と右手が一緒に出されるぎこちなさを会話で

…(丸写し、でもうしわけない)にあるのかしぃら?と照れた次第です。

本当に強気のマヤたんはかわゆすぎます!!
本編でも梅の谷から帰ってきたあたりからの腑抜けっぷり…その二面を比較したら別人28号並みだぞ、と言いたい!!
なげかわしや…><。
シャチョーもマヤたんの様子を見ながら、コソッ、と優しく出てみて極上の笑顔を見せたりして
その最強最終兵器のような笑顔にマヤたんが戸惑いまくるシチュって最高に萌えますよね!!!!
これの続編を書かずして、なにがパロディぞ!何が二次小説ぞ!!ふぬっ!!

ってなかんじで、
いつも〇様には上手いこと「媚薬のような口車」に乗せられて…書いちゃうんだなぁ、ワシ…
罪なおひとよのーーーーー><

って、ほんとウレシイですよ~~^^
またばんばん尻を叩いてやってください~~^^



2012-09-04 Tue 22:24 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
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