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舞台が跳ねたら 4
2012-09-12 Wed 14:12

今宵も

 はね吉 がらすの森
          ~生でだらだらいかせて…何が生?~



なんだかダラダラと続いてます。
着地点をどうしようか考えちぅ… ううう。




では続きから、ドゾ!!




             舞台が跳ねたら 4



鉄火巻き、茶碗蒸し、ばるんえび(?!)、いか、オニオンサーモン、
エビマヨ軍艦、うなきゅう巻き、炙りチーズサーモン・・・
次から次へとマヤはよく食べ、よく喋った。
特に今日の舞台は観客が大ウケしていた。
共演者が笑いをこらえているのがわかって、もっとがんばってしまった。
黒沼先生が「あんまりこれ以上とばすな」とダメ出しした、など・・・
それを眺めていると、自分もつられて普段より多めに食べている、と真澄は気付いた。
マヤが時折り、
「あっ!速水さんこれ美味しいですよ!一つあげます」と言いつつこちらに1貫わたしてくるからだった。

「普段お皿の数を気にしてたくさん種類を食べられないの。
 速水さんと半分こにしたら、食べられるでしょ?あ、やっぱり嫌ですか?」


・・・嫌なわけがないだろう・・・!!

「速水さんと半分こ」・・・ なんて魅惑的な言葉だろうか・・・!
もう、もう、これは気を許しているという証拠だろう?

真澄も調子にのって、半分こ、にトライする。
「この、『海鮮ユッケ』って試してみたいんだが、マヤは好きか?」
「あ、ハイ。美味しいですよ~」
「半分こにしてもらってもいいかな?」
「うふふ、いいデスよ」

か、かわいい。
真澄はますます調子に乗ってきた。
「鉄火巻きのお返しだ。あーーーん」

海鮮ユッケの軍艦を箸でつまんで、マヤの口元に差し出す。
ああ、しあわせだ。
今まで異性と仲良くデートをしたりすることに縁が無く、
また興味も無く意味も見いだせなかった真澄にとって
それは初めて味わう喜びだった。

目尻が溶けかかっている真澄をみて、マヤは危険を感じた。
このへんで牽制しておかなければ、ますます悪のりしそうだ。

「なに調子に乗ってんですか」
真澄の差し出した海鮮ユッケにあーん、をすることなく
空いた皿を差し出してそこに乗せるように目で指図した。

そんなあしらわれ方に、真澄は苦笑いをする。
鬼社長カタナシ、である。

最近まで会えば眉間にしわの寄った表情しかみられなかった子なのだから。
ただ自分が、マヤの舞台が何より好きで、マヤと過ごす時間が楽しい、と正直に告白しただけで
・・・あの過ちを自分の人生で一番後悔していると告白できたおかげで・・・
マヤは想像以上にすんなりと自分を受け入れ始めてくれている。

思えば、たとえマヤが自分を憎んでいる時であっても、
マヤとのひと時は自分にとって何にも変えられないほど特別な時間だった。
家柄が良く上品で美しい見合い相手では、こんな自分の満足感は得られないだろう・・・

「あー、お腹いっぱい。お寿司はこれくらいで。速水さん、ケーキ食べてもいいですか?」
「ああ、じゃあ店を出るか?」
「いえ、ここで食べますってば」
マヤは注文パネルを操作して、ケーキを選んだ。
「デザートもこんなに置いてるのか!!」
「もう、ホントに速水さんってこういう所に連れて来甲斐がありますねぇ」
マヤがケタケタと笑う。
真澄は自分で蛇口から湯を注ぎながら感慨深げに頷く。

「確かに、ちびちゃんに連れてきてもらわなければ一生来なかったかもしれないな。
こんな面白い所だと思いもしなかった。
きみのおかげで、楽しく食事ができたよ。
こんなたくさん食べたのも久しぶりだ」

少し顔を赤らめながら、マヤも湯を注ぐ。
「・・・ふぅ~ん・・・そ、そんなもんですかね・・・」精一杯の照れ隠しだった。

「…こんな感じで良かったら…他にも安くて面白いお店、紹介しますよ…」
湯飲みの底の溶け切っていない粉末茶をかき混ぜながら呟く。

「また…他の人を連れて行くときに…」
「いや、」真澄が遮る。

「マヤと来た所は、これからもマヤとしか来ないよ」毅然と言い放つ。

マヤが真っ赤に染まる。平然と言い放つ愛情表現に、どう対処していいのかわからない。

「プッ…」

「ぷ?」

「プラネタリウム、も?」

「ああ、あの時『もう行くことはないだろう』って言っていたが…
 マヤとだったら何度でも行こう。そうだ、縁日も、な」

あの日…酷い言葉を真澄に投げつけたことを、マヤは忘れられずにいた。
そのときは、真澄の本当の気持ちを知らずにいたからだとはいえ、
こうして楽しそうにお茶をすすっている真澄を見ると胸が痛んだ。
あの時苦しそうに、何を言おうと迷っていたのだろう…?
ひょっとして、「マヤのことが好きだ」って言おうとしていたのだろうか?
だとしたら…自分の言葉は真澄を随分傷つけただろう…

きゅう、と胸が鳴いた。
こうしてまた、真澄と食事が出来ていることは、奇跡かもしれない。
もう一度、あのデートをやり直すことが出来たなら…?

もういちど、胸がきゅう、と鳴いた。






           だらだらだら、と続く。ああん。





うううううううう!

着地点がみつからねええええええええ!!!!!!




それでは今宵はこのへんで。

明日もいい日でありますように~~~~~~^^



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この記事のコメント
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2012-09-12 Wed 16:20 | | #[ 内容変更]
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2012-09-13 Thu 12:42 | | #[ 内容変更]
Re: 社長がお茶汲み!
うははは、のっけからコーフンしていただいて、ありがとございまっす!!
速水さんは確かに、「マメ男」の印象がありますね~。
やっぱりそれはマヤたん限定かな~?
まぁ仕事柄「気配り」「気遣い」の出来る人、なんですよね。
でもまぁ取締役だからそれを人に割り振るのだけど。
マヤたんには独占でやってあげたい、でしょうね~~~

回転寿司あるある、はイッパイありますね^^
この間食べ終わった茶碗蒸しをレーンに返してる人見ました!!
その人は「いい人」で、店員さんにチェックの時に自己申告してました^^
ウチも旦那ちゃんを連れて行くのはコワイです。
この歳でそんなに食べるな病気になるぞ、と思う(すでになってる)
速水さんって身体は大きいけど、食欲は人並み…か少なめなイメージですね。
どっちかというと液体ばかり口にしてそう…
でも、茶室で和服でお茶を一服、ってのも似合いそう…キャーキャー^^
ああああ、速水deコスプレ、も面白いですねぇ~~^^

聖さん、窓の外から「真澄様…お食べなさいませ…」って泣いてるんですよねふふふ^^

たのしいコメント、ありがとうございました~~^^☆

2012-09-18 Tue 23:54 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
Re: 邪険にされる喜び
うふふふふ~~~毎度ありがとうございます^^
そうか~~「雨やどり」のふたり、は
>後に伊豆に行った時もバラバレしてないって、実はパロでは珍しい設定なんじゃなかろうか。
そうか~~そうですね~~!
恋人同士、になってから、後で実は紫バラさんだった、ってわかるのって…マヤたんにとっては嬉しいこと、なんだろうか?
うむ~~~ん、多分、スゴク嬉しくなっちゃうっていうか、もっと速水さんのこと好きになっちゃう気がするはね吉なんですが。
で、「アレ?あの時のあれは?ひょっとして?」って怪訝な顔をするんだけど、
「ま、いっか☆」ってかたづけちゃいそう…

で、このおはなしではわりと急速に速水さんの事を好きになっていくマヤたんなんですが、
よくよく考えたら社務所で気付いて「あたためて!(つまり抱いて!)」発言をする本編マヤたんのことを考えたら
まだまだ慎重派、なんでした。ふははは。

なんにせよ、「あの深窓のお嬢様」の存在で
マヤたんの明るさ威勢の良さがホントに無くなっちゃったのが
ワシは惜しくて悔しくて…うううう。

すべて今回のお話と関係ないとこ、の話ばかりでスミマセン、あははは。

ホントに毎度オモシロ&深読みコメント、感謝です!

あなたのファンより。


2012-09-19 Wed 00:14 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
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