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はだかのままで 9
2013-03-27 Wed 23:54
今宵も

 はね吉 がらすの森 ~あぁ、とうとう走り出すのか…~

  …に、お越しくださいまして、ありがとうございます^^



一度滑り出したら、止まったらいかんぞ!!と自分に戒める。
・・・ちょっと不安、ですが。ははは。



では、続きからドゾ!!














  はだかのままで 






 試演が終わった後のマヤは、真澄の出発など知らされるはずもなく慌しく変わっていった。
紅天女の正式な継承がどうなるのか?
例え選ばれなくても、演技者としての実力が広く世間に知らされたのだから、
今まで以上にオファーは殺到するのだろう。
自分と契約をしたいという芸能社が出てくるのは、
高校生の頃の比ではないだろう。

マヤはその状態を自分事とは思えず、ぼんやりと真澄のことを思い出していた。
もしも真澄が速水を棄てることなく大都芸能の社長でい続けていたなら…?
真澄からもう一度、大都に契約するように声をかけてくれただろうか。
それともあえて大都所属を避けさせただろうか。

そうして思い出していた。
彼への想いが無い時でも、真澄はずっと自分の事を心配し、導いてくれていたこと。
自分もどこかで真澄のイジワルな助言を信頼するところがあったということ。
あらためて、自分が一人前の女優になるためには、彼の存在は欠かせなかったのだと思い知った。

試演の舞台を演じ終わって間も無く、救急車で病院に搬送された亜弓は
緊急手術を受ける。
幸い視神経を圧迫していた血腫を無事取り除くことが出来、失明はまぬがれる。

阿古夜の魂が、自分に宿る瞬間を覚えている。
マヤも亜弓も髪の毛から足のつま先まで、喜びに震えながら阿古夜を生きた。
宇宙に自分の声が波紋となって拡がる感覚を覚えている。
二度と、阿古夜を演じる事は出来ないのかもしれない
…正式継承者に選ばれなければ。
そして、
ライバルの演じる阿古夜を見る事は出来ないのかもしれない
…自分が選ばれてしまえば。

特に亜弓はそのことを残念に思っていた。
負けたくない、マヤに負けたくないと思うからこそ、
自分の視力を犠牲にしてでも演じたいと思っていた。
しかしこうして、また再び自分の瞳に光が甦ることを保証されたら
欲張りなものだ、マヤがどんな阿古夜を生きたのか、
自分との違いを確かめたい…人の評価でなく、自分のこの眼で確かめたい。
そして、自分の中にひとつの感情が生まれているのを認めた。

わたしは、北島マヤのファンなのだ…。

今は純粋に、マヤの演技が見たい。
観客の一人として、マヤに魅了されたい。

梅の里で水の演技をしたときのこと。
自分の人魚姫の演技を、マヤは目を輝かせて「続きが見たい」と言っていた。
ライバルのくせに、ヘンな事を言う…自分に油断をさせる作戦なのか?と訝しんだ。
今ならわかる…きっとマヤも同じ気持ちだったのだろう。
純粋に、演劇が好き、お芝居が好き…



一般観客からの投票、演劇協会が選出した審査員、月影千草の意見をもとに
紅天女の正式継承者が決定した。
どちらも甲乙つけがたく、紛糾したと言える。
しかし最後は月影千草のひと言で決定する。


正式継承者は、姫川亜弓、となった。

手術後の療養を理由に、亜弓は一切の露出を避けた。
紅天女に選ばれての喜びの言葉はFAXで発表した。そして、ある重要な決断も添えた。

自分の紅天女を認められて、本当に満足した。
目を患った事によって、本来の自分自身がより研ぎ澄まされた感覚を身につけられたと思う。
幸いまた視力を取り戻すことが叶ったが、この演技の勘を失わないように研鑽を積みたい。
そしてライバルである、北島マヤには言い尽くせない尊敬の念と感謝を抱いている。
マヤがいてくれたからこそ、自分は死にもの狂いで阿古夜に向かう執念を持ち続けられた。
もしここで彼女を自分の紅天女から失ってしまったならば、
演劇界の至宝といわれたこの作品を守り続ける事は適わないのではないかとさえ思う。

そこで、師である月影千草先生に了解を得て、決断をした。
紅天女の継承は、ともに修行をした北島マヤと。
あの修行の日々を忘れることなく、自分を研鑽するのを忘れることなく、
共に紅天女を守っていきたい、と。

月影千草に相談をしたときには、もうすでにお見通し、だった。
「マヤを先に指名していたとしても、きっと同じ事を言い出したことでしょうよ。
 もう紅天女についての決定権はあなたに移っているのだから、
 真剣に考えて出した答えなら、あなたの思うようにしていいのですよ」




この決断を、演劇協会も賛同した。
今後この演目を本当の幻にしない為に、上演管理を個人…しかも主演女優にのみ持たせておくのは避けるべきではないか、との意見が出ていたからだった。
その意見を出していた理事は辞職のためその場にいなかったのだが…

亜弓が演劇留学も兼ねて海外に療養に出ている間、本公演も上演しない事に決定し、

それまでのマヤの活動も自由な演目選びから始まった。




こんなとき、速水さんだったらどんなアドバイスをくれたんだろう?
ちゃんとした芸能事務所に所属するべき、って言ってくれたんだろうか?
速水さんがいなくなってしまって、大都芸能もたいへんなんだ、って誰かから聞いた。
速水さん、あたしはどうしたらいい?
このまま、自分の好きなようにお芝居を続けているだけでいいのかな?
あなたがまた帰ってくる頃に…あなたはどうしたいの?どうなりたいの?

あたしが、あなたのために出来る事って…なにかないの…?


誰に相談することなく悶々としているマヤを見かねて、
黒沼が声をかけてきた。







        つづく・・・・あああ、ごめんなさい><












 ううう~~状況説明の回。
 萌えない~~~~~~~~~><。


ずるずる続くよ、どこまでも。イヤン。スミマセン。





 それでは今宵はこのへんで。


 明日もいい日でありますように~~~~♪












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この記事のコメント
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2013-03-30 Sat 21:21 | | #[ 内容変更]
Re: なるほど!
ああああー、ありがとうございます!!
亜弓さんの根性に報いてあげたい、という思いで、いったん彼女を勝利者にしましたが
よく考えてみたら、もうこの二人、どっちでもいいって思い始めているのではないかしら、と。
自分の納得できる阿古夜を演じることさえできたら、
あとは他人がどう評価するかまではどうでもいい、って考えるのではないかしら?と
感じ始めました。
そして、ライバルを無二の親友のように自分に一番近い存在として捉え始めているなら、
相手の演じる阿古夜のファンにもなるはず、と。
どちらか一方が独占する、という方法をどちらもが否定していくのではないか?と思うのです。

で、速水さんもマヤが演技者として幸せならば【笑)
どっちでもいい、って思うのかな、って(そこに自分も共に生きられたら尚、ね)

うむ~~~まぁ、ここまできて、
「私が、わたしが」って勝ち負けに拘るヒロインたちでいて欲しくない、っていうのが
ワシの本音なのかもしれませんが。

マジで語ってしまいましたね、エヘヘヘ(照)

ただ、マスマヤは必ず恋愛成就してしっかり結ばれて…!!!っていうのは最低条件ですよね、本編も!!

コメント、本当にありがとうございます^^
停滞気味で唸りながら書いているこの連載、すごく力をいただきました^^

がんばりますっ^^


またお待ちしてますね~~~~~ん★


2013-04-01 Mon 00:08 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
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