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はだかのままで 10
2013-04-01 Mon 01:56
 今宵も

 はね吉がらすの森
         ~やっとお題が登場…~

  …に、お越しくださいまして、ありがとうございます♪






 それでは続きから、ドゾ!!







 はだかのままで 10



演劇協会の勧めで、マヤは一時ホテル住まいになった。
どうやら真澄は出立前に理事長にマヤの今後の事を相談していたらしく
マヤが継承者になってもならなくても
これからの活動について後ろ盾になってくれるよう頼んでいてくれたのだった。

「そういうわけで、ひとまずはその役目をおれがすることになったってわけだ」
黒沼龍三がホテルの喫茶室でクリーム小倉あんみつをかきこみながら喋った。
「お前さんと速水の若旦那との関係が一筋縄ではいかないってことは始めからわかってはいたが
 最終的にこんなことになる、とは思いもしなかったよ」

マヤは黒沼がどことなく嬉しそうに話すのがなんともこそばゆくて落ち着かない。

「傍目から見れば、若旦那は無責任男の代表のようになっているが
 本当に大切に思っていたことのフォローはしっかりとしていったんだな。
 鷹宮との関係も緘口令が敷かれているらしい。
 大都だけの力ではこうはいかないだろうから、鷹宮も穏便に運ぶのを望んだんだろう」

そのあたりのことは、真澄も一切マヤに話さずに別れたし、聞いたとしても理解できない内容だろう。

いなくなってしまって、あらためて真澄のすごさを噛締める。
こんなひとを好きになってしまって、
こんなひとに愛されてしまった。

昔の自分なら、「あたしなんかが…」と尻込みしていた。
でも、今は違う。
自分を卑下する事は、真澄を卑下する事だと思う。

「まぁ実際の仕事の上では、緘口令もへったくれもないから散々噂話が飛ぶ事になるだろう。
 お前さんもいつ前の時のように嫌がらせや陥れようという力が働くかもしれん。
 紅天女女優として守られはするが、お前さん、本当に大丈夫か?」

スプーンを握る手をテーブルに落として、真剣な目を向けてくる黒沼を
マヤは有難い思いでみつめていた。

「大丈夫です。あたし、この前の嫌がらせや罠を経験して…慣れてるって言ったら変ですが
 あの時より酷くなることはないって…あの時みたいに、芝居がまったく出来なくなることなんて
 あたしにはもう絶対ないって思います。
 自分の力でここまで登って来れましたから。
 …いえ、あの時だって、いろんな人がいろんな力を貸してくれて、ここまで来れたんですから。
 いつだって、裸一貫。
 いい脚本といい演出があれば、あたし、絶対に潰れませんから!」

黒沼が大きな声で笑いだした。
ラウンジの周りの客が振り返るほどの大声で。

「そうか…それだけ言い切れる自信がお前さんにあるなら、
 おれも安心だ。お前さんの為に、いいホンをさがしてやるよ。
 しかし、その前に…だ」

先ほどの大きな笑い声から一転、急にヒソヒソ声になってマヤは黒沼の口元に耳を近づけた。

「昔大河ドラマで一世風靡したお前さんの知名度、もう一度ぶち上げておく必要があると
 おれは踏んでいる。
 紅天女の本公演がいつになるのか不透明な間に、姫川と同等に知れ渡っておいたほうが
 今後のお前さんの活動も揺ぎ無いものになるだろう。そこでだ」

よりいっそう小さい声になった黒沼は、実に嬉しそうだ。
まるでいたずらを仕掛ける前の少年のようだ、とマヤは思った。

「実は、来年9月スタートの朝の連続ドラマのヒロイン役に、お前さんを売り込む。
 もうオーディションは終わっているのかもしれんが、
 お前さんの名前を出せばなんとかなるんじゃないかとおれは思っている。
 どうだ。主役のスケジュールはタイトで体力勝負のテレビの現場だ。
 久し振りにテレビにカンヅメだ。やってみる気はないか?」

思ってもみなかった朝ドラヒロイン…。
少女の頃から遅刻しそうになっても見たかったあの世界に、自分が出るなんて!
マヤの心臓がドキドキとときめきはじめた。

「それに…朝ドラだったら全国区で毎日何度も放送する。
 全国を旅して歩いているはずの誰かさんが
 どこかの街角でお前さんの活躍する姿を見かけることもあるだろう。
 誰かさんに安心してもらう為にも、格好のテレビドラマだと思うぞ」

最後にニヤッと笑う黒沼に、
マヤは真澄との関係をどこまで知られているんだろう、と顔を赤くした。


「あのっ、先生、あたし主役じゃなくてもいいです!
 受け入れて貰えるなら、4月スタートの、端役だっていいんです!
 このまま何もしないでいるより、早くお芝居がしたい。
 お芝居の感覚をずっと持っていたいんです!
 先生、なんとかなりますか?」

「はははは、そうか、頼もしいことだな!
 お前さんの頼みだ、4月からのも空きがないか聞いてみよう。
 言い出したらきかんからな、お前さんも、おれもな」



北島マヤは事務所に属さないフリーの演技者として活動を始めたが、
日本演劇協会が紅天女実行委員会を継続していくうえでマヤの活動のサポートをする、とあらためて発表した。
そして理事長や黒沼の勧めもあり、麗とともに白百合荘を出て新たなマンション二人暮らしを始めたのだった。











     つづく。










  はああああああ


やっと、HKD48手の「お題」を出す事ができました!


それは・・・・「朝ドラヒロイン」!!!!!!!!!


このお題を使うお話を考えるのに、このながーいながーいながーーーーーい、前置き!!!!!

ホント、お待たせしました感タップリ、ですね。


ツルツル真澄が、なんで出てくる必要があるのか?!ですけど。


え?なに?HKD48ってなに?ってくらい、懐かしいですよね、いまさら感もタップリ…。


忘れてません、忘れてないんですよ、ワシゃ!!ちゃんとずっと気に留めておりますゆえ
お題を下さった方、どうぞご安心下さいませ!
寄り道迷い道クネクネグネグネしてますけど、
ちゃんとHKD48手のお題は完結させますんで!


いや~~~しかし長くなっちゃったな。スンマセン。





 拍手パチポチ、ありがとうございます!!
返信不要とのお気遣い…健康へのお気遣い、ほんとうに痛み入ります。
最近ちょっと元気になってます。
卒業式の大仕事も終わったので、気もラクになったし~で
お話つくりも波に乗り始めました!
返信もさせていただこうと思ってますので、よろしく愛の手を~~☆ミ



それでは今宵はこのへんで。
今日から新学期・新年度。
気持ちもあらたに、いい一年でありますように~~~!!!



 


 
 
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