2ntブログ
 
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 | ∧top | under∨
15000キリリク!「うなぎ」
2011-07-20 Wed 03:34
いやぁ~~~台風直撃ですよ!
警報が出て、一斉下校してきた娘は終業式前倒しで通知簿もらってきました。
「がーーーーーーん」な成績だったようです、本人談。
がんばれ。

さて、15000ヒットを戴いて、本当にありがとございます♪
晒してしまいますが、「えふりこぎ綴り」の工藤 慧玖(えく)様にお題ちょうだいしました!
もうもう、有名ステキサイト様ですものね、嬉しいったらないです~~ご訪問いただいてて、いたみいりますう!

カレンダー的にばっちりお題、「土用の丑デート」ですようぅ
二人して滋養強壮、どうすんだ、ですよね。
ソッチにしか行かないじゃないか!








           うなぎ



夏本番。セミ…それ以上鳴くな。俺をこれ以上苛立たせないでくれ。
節電対策で室温が異様に高い。どこにいたって汗ばむ。
汗だくの速水真澄は想像できない、と誰かが言っていた。俺だっていやだ。
出来れば一年中涼しい顔をして相手に弱みを握られたくない性質なのだ。

水城くんはわかっている。
俺のイライラの原因が、セミのせいでも節電のせいでも汗ばむことでもないってことを。
汗腺ってものが君にはないのか?って言いたくなるような顔をして
アイスコーヒーを出してくる。君も汗だくが似合わないな。

「土用です、真澄様」

「さすがの君も暑さで参ってるのか?まだ木曜日だ」

「丑です」

「わけがわからないことを。ちょっと空調の温度を下げたほうがいい」

はあ、と大袈裟にため息をついて水城女史は俺の額に貼っていたヒエピタをバリ、と剥がした。

「昼食はデリバリーに致しました!社長のおごりで秘書課もいただきます!もうスグ届きますわ!」

「な、何を…」せっかくのヒエピタを剥がされてむぅ、とする。

そこに、ひょこ、とマヤが顔を出した。

「お仕事中すみません~~いいんですかぁ?」

しばらく顔を見ることの出来なかった愛しい笑顔に会えて、俺は久々にときめいた。
事態が飲み込めなくて「あ…あぁ」としか返事が出来なかった。

「せっかくの土用の丑の日ですものね、
真澄様がマヤちゃんだけでなくて私たちにもご馳走してくださるなんて申し訳なくて」
ヒエピタをひらひらさせながら秘書殿が笑う。


う…水城くん…ぐっじょぶ…





○○亭のうな重にパクつきながら、マヤは最近あったことを面白おかしく話す。
そんな勢いで喋っているのに、メシの減り具合が頷きながら咀嚼するだけの俺と同じなのが可笑しい。
「やっぱりスーパーの養殖うなぎと違って、天然ものってパリッとしてますねぇ」
国民的女優になっても、マヤはくちびるの下に飯粒をくっつけたまま気が付かないような天然ものだ。
二人きりの社長室。
うなぎを食う。ふたりで。
滋養…強壮。・・・強壮。

「って、速水さん、聞いてます?」
「…っ、あぁ、なんだ?」
「もう、だから、『うなぎパイ』がなんで夜のお菓子なのかってのは曲解されて広まったんですってば」

「夜の…おかし…」

「マヤ…動かないで」
「へ?」

俺はふらふらと吸い込まれるようにマヤの口元に近づき…指ではなく、唇と舌で飯粒を舐め取った。

「めしつぶが…ついていたんだ」
唇を合わせながら言い訳をする。
「ちょと…こんなところで…ダメです」
「うなぎが…」
「へ?」
「うなぎが効きすぎたんだ」

自分の頭の中で「そんなにスグ効くか!」っと突っ込みながら、マヤの舌を舐める。
うなぎ味のキスなんてまさかだ。
されたままになっていないマヤと俺の手の攻防が続く。

「…らめってば…」

する、と俺の手を離れて、捕まえられて、またする、とぬける。
「うなぎか、きみは」

背中のファスナーを一瞬で下ろした。
「やん!」
「背開きにしてやったよ、うなぎみたいに」

その時。

こんこんこんこんこん!

タイムアップのノックが鳴り響いた…






「じゃ、ご馳走様でした、速水さん」
「…ああ…」
「水城さん、ありがとうございました」
「こちらこそ。ご相伴にあずかりまして。ゆっくり時間がとれなくてごめんなさいね」
「とんでもない!…たすかりました

「今日はお忙しいんですか?」
俺はぶうたれている。
「会議が済み次第、ですわ、真澄様」
おや?その後の接待は?
「申し訳ありません、先方の都合が急に悪くなったとかで。お伝えするのが遅くなりました」

「じゃ、その後で会えますか?」
水城くんがニッ、と笑って退室する。

「…俺の部屋で…待っててくれるか」
「その頃にはあたしも効いてくるのかもしれません」

「はやく…帰って来てね

そのひと言が・・・・うなぎよりも強力。
にんにくも、マカも、すっぽんも、やまいもも、俺には用がない。


それからしばらく、マヤから「うなぎ禁止」令が出た。
「あたしの身がもちません!」だと。

「うなぎパイ」もダメか?まあ、甘そうだからムリだけどな。








                おしまい!











急ごしらえになってしまったので、寸止めですみません。
日にちを間に合わせたいですもんね~~

そのうち、また汗のでるような「ばるん館」に取り組みたいです。
宿題をいくつか抱えていますので…(作品の)お楽しみに、です。

警報…朝になったら解除になってたらいいけど。
どうぞお気をつけ下さいね。

では~~~!
関連記事
別窓 | リクエスト | コメント:2 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<キッザニア~♪ | はね吉 がらすの森 R-18 | 15000ヒット&拍手&メッセありがとうございます!>>
この記事のコメント
楽しかったです!!!
まずは15000HITおめでとうございます!
最近某様に続き運よくキリ番ゲトしました!なんかノリで頼んでしまいましたが、こんなに楽しい作品に仕上げていただいて嬉しいです!
出だしの速水さんと水城さんのやり取り、こういうノリ大好きですよ!そして、想像し難いヒエピタな速水さん(笑)!!!この節電ではスリーピースのスーツはキツイですものね!!!
うなぎって、そんな速攻に効くんすか!?(笑)米粒取る口実でちゅーしちゃうし、するする抜けるマヤうなぎ!
いちゃりいちゃりする二人が最高ですね^^でも、「うなぎ禁止」令!どんだけだったんですかね!?速水さん!!!
とっても、楽しかったです!!!
ありがとうございました!!!
2011-07-20 Wed 21:02 | URL | えく #-[ 内容変更]
こちらこそ、楽しいお題…タイムリーでアツくなる素晴らしいお題をありがとうございました♪
うなぎがソッコーで効果でるとはマスの言い訳でしかないんですけど、
いちゃいちゃ出来るならなんでも引っぱってくるよ!の意識ですね。
かわいそうなマヤたん。
あ、でも、そんな切羽つまってるマスを観察するのも、マヤたんはスキなのかもしれませんね。
あ~あ~、もうご勝手にいちゃいちゃしてくださいっ!…って水城さんの心境です。

さてさて、えくさま作のマス絵@かおりゃんちゃん宅…にいんすぱいあ、されてお話出来そうです。
リンク光線発射しますので、よろしくお願いいたします~~^^
2011-07-25 Mon 00:00 | URL | はね吉 #-[ 内容変更]
∧top | under∨
コメントの投稿

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
∧top | under∨
| はね吉 がらすの森 R-18 |