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ひとつのまこと 3
2011-03-05 Sat 02:05
ワタシの妄想の鍵は、どうやら脇を固める方々が握っている傾向にあることがわかりました。
本丸?(マヤちゃん、真澄さん)をせめるにはまだ実力不足のような気がします…

ですから、マヤちゃんが口を開こうとしたら、急に勢いが落ちてしまって…






          


              ひとつのまこと 3







「…って、ナニから話したらいいでしょう…?」
勢いこんだ割には、弱気になるのが早すぎるぞ、北島。

「そうさなぁ…まずは、昨日のことからだな。ちゃんと紫織さんには話せたのか?」

「いいえ…紫織さんは乗船に間に合わなくて。小切手は速水さんに返しました」

「ほう…デートに1泊クルーズとはね。若旦那も粋なことを考えるもんだ」

北島は赤くなり、ムキになってむかってきた。

「そうじゃないんです。紫織さんがサプライズで速水さんを誘ったそうです。
速水さんは帰ろうと思ったそうです」

…なんでお前さんが若旦那の言い訳をするんだ。

「あたし、速水さんにちゃんと言いました。指輪のことも、ドレスに染みがついてしまったことも
あたしが仕組んだことなんかじゃないって。そんな酷いこと、考えませんって。
そんなふうに紫織さんに思われてたなんて、心外ですって。」

「何だ?その指輪やらドレスやらって」


北島は、3人の間に起こった事件をかいつまんで説明をした。


「そしたら、紫のバラの人から、あの小包が届いたんです」


???どうしてそこに飛躍するんだ?
そう口を挟もうとしたら、もう北島は止まらなかった。


「あたし、あんなことがあったから、完全に嫌われてしまったのかと絶望したんです。
紫のバラの人に紅天女の舞台を見てもらいたい、っていう最後の希望も失ってしまうのかと思うと
いてもたってもいられなくなって。」

「次の日にはお前さん、復活してたよな。」

「はい…先生の言われたとうり、紫のバラの人がしたことじゃないってわかって」

「わかって?」

あ・・・という表情をして、北島は固まってしまった。



俺は今までにあったエピソードを脳みそのコンピュータを総動員して整理した。
繋がりそうで繋がらなかった線が見えてきた。
そう仮定すると、あまりにもしっくりと収まるじゃないか。

・・・カマかけてみるか。

「若旦那がしたことじゃないって、なんでわかったんだ」

「ななななななななんで、はやはやはやはやみさんがでででてくるんでしゅかっ!!!!」

・・・お前、動揺しすぎ。ビンゴ。

「あのなぁ、俺をなんだと思ってる。泣く子も起きる天才演出家様だ。
人間観察には人一倍長けてる。」


「そ・・・そうでした・・・。」
ガックリする北島。

「で?」

「小包が届いた日に、夜まで待って誤解を解きにいったんです。そしたら暴漢に絡まれてしまって。
速水さんは大切な舞台を控えてるから、とあたしをかばって命がけで守ってくれて…
あたしにそこまでしてくれる人が、あんな酷いことをするはずが無いって思えたんです」

…いろいろあるなぁ…お前さんたち。

「そこに紫織さんもいたから…きっと、あたしがいたら、速水さんが迷惑だと思って
あんな小切手を用意されたのかもしれないですね」

…なるほどね。




「ところでお前さん、紫のバラの人に恋しているんだろう?」
「…あ、始めの頃の不調は・・・・あぁ…そういうことか・・・」
俺が呟くたびに赤くなったり青くなったりしている北島は
くちをパクパクしているだけだった。


「つらい恋だな。…報われないとわかっている恋か…お前の紅天女にも…ん?」

そうじゃない。北島の顔は恋の悦びを知っている顔だった。
まさに、一真に愛されている、阿古夜そのものの。

まさか・・・・




「北島。昨日、旦那との間に何があったんだ?」










桜小路君じゃないけど、そう邪推してもしかたないですよね~~♪
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