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初秋のふたり。~MASUMI 4 ~
2011-06-01 Wed 03:05
Lessonの前に5000ヒットのリクエストをいただいていました。
よし○む様です。
ある老舗ガラカメサイト様で好評を博していたCM撮影のお話で、秋の歳時記をふたりでナレーションする、というものでしたが
同じCMシリーズということで、「秋」バージョンを…とのお題を頂戴しました。

ちょっと予習に、とその作品を読ませていただいて…汗
思い切りかけ離れたCMに…汗
なってしまいますがよろしいですか?との問いに
快くOKいただきまして。

実は2種類出来上がっていたので、2回続けて秋バージョンを書きます。

始めのはホッコリ版です。そんな爆笑じゃないです。



それでは、続きからどうぞ。

    初秋のふたり




ある昼下がり。
月間予定を睨んでいたおれは、水城君を呼びつけた。
「この、週末にある出張、っていうのは?」
水城君はチラ、と覗いてふ、と笑みを浮かべ「気付かれましたか?」と聞いてきた。
あまりに漠然と「兵庫県」なんて書いてあれば、何か確かめるのは当たり前だ。

「その日はマヤちゃんもロケの予定が入っておりますのよ」
「まさか」
「そのまさかですわ。そろそろ抜き打ちだまし討ちのCM撮影ではなく、
きちんと予定を組んでそのつもりで臨んでいただくように、とのことでしょうね。」

初めてのCM撮影から4回目になる。
まさか、顔出しは無かったものの裸体を晒す事になろうとは思っても見なかった。
2回目あたりから抵抗出来ないもの、と諦めて
少しでも普段のイメージからかけ離れた自分を演出するように心がけてきた。
少しでも顔が隠れたら、との思いでまた髪を伸ばした。
何が起こるかわからないから、少しサボり気味だったジム通いに時間を割くようになった。
(3回目、役に立った)

「あら、速水社長、なんだか少し痩せられました?髪も以前のように伸ばされているんですのね。
社長就任の頃とあまり変わられていませんのね。ステキだわ。恋人でもいらっしゃいますの?」と
ベテラン女優にからかわれて少々焦ったが、効果は出ているということだろう。

髪に関しては30代にもなって長髪もないだろう、と思ってそれなりにカットしていたが、
変装?の重要アイテムになっているのに気が付いてから伸ばしはじめ、
普段はハードにまとめている。リーゼントなんかにしたら水城君はひっくり返るだろう。
…どうでもいい。

今回は…「兵庫県」?
「どうやら、映画のロケ地で有名なところらしいですわ。季節柄、気持ちいいでしょうね」


ススキの群生する高原、ということで観光客も多いらしい。
まだ9月だから、ススキは出ていない。そこはあまり構わないってことなのか?
マヤは風が気持ちいい、とはしゃいでいる。
また似たようなジーンズと。
マヤは半袖のシャツだが、おれはTシャツに薄手のカーディガンだった。
正直言うと、ちょっと暑いかもしれない。

「速水さん、髪伸ばしてホントに正解!なんだか10年前とあんまり変わってないのかも!」
「10年前って、憶えてるのか」
「もちろんですよぅ!つきかげ無くなるまではステキなお兄さんって思ってましたもん」
「それで?」
「その後は、にっくきゲジゲジ。サイアク男。」
「……。」今だに傷つく。

「でぇ~、ちょっと気になりだした頃はなんかふっくらしてたけど…」

「好き!って思い始めたら途端に速水さん、痩せ始めたでしょ。」
…そんなにふっくらしてたか、おれ。で、なんで痩せたんだ?心労か。

「そしてぇ、想いが通じたら~、ほんとにステキな…」
嬉しくなる。
「ほんっとにステキな・・・・・・おじさんになった!!」

「こいつっ!!」

けたたましく笑いながら走って逃げるマヤ。追いかけるおれ。
ああ、なんて可愛いんだ、マヤ!!
 なんて幸せなんだ、おれ達って!!






「あの~~~~~~~お楽しみのところ済みません、撮影はいります~~~」





  ユニオン・クロゼット初秋の高原編。

 遠景から二人を臨む。爽やかな風が吹きぬけ、二人の髪をなぶる。

少女の近景。彼の3歩前を歩く。
半袖の腕を両手でさする。肌寒い。
気にせずに明るく振り返ると彼の大きな手からカーディガンが渡される。
いいよ、と遠慮するがそっと肩にかけられ、包まれる。

もじ、とするが素直に羽織る彼女。袖は長く。ダボダボしていて笑う。
しばらくすると、彼が大袈裟なくしゃみをする。(ちら、と映りこむ)
彼は半袖のTシャツ。

彼女はくるっと彼の後ろにまわり、身軽にぽん、と負ぶさる。

   「ほら、ふたりであったかい。」

   「ユニオン・クロゼット」


  ロゴが入る。背中から遠景で。そのままで歩いていく二人。



   「カット!!」  「OKです!お疲れ様でした~!」



「いやぁ、社長、もうモデルとして十分イケますよ~。二足のワラジ、本当に履く気はないんですか?」
「おれが喜んでやってると思ったら大間違いだぞ。北島が絡んでなかったら誰がこんな」

「いやぁ、わざわざ髪伸ばして。身体絞っていただいて。ありがとうございます。」

「あの、撮影前の追いかけっこのシーン、なんか良かったのでスチールで押さえさせていただきました」

「え"」





その後、第4弾として放送されたCMとともに制作されたポスターは第1弾の人気を越え、
購入するともらえるポストカード、としても使われるようになっていた。
MASUMIとしては笑った口元が見えるくらいで見切れていた。ギリギリ、である。

「今回はビックリするような演出は無かったなぁ…素のままだったから、ラクだったし」
真澄はCM撮りもだんだん慣れてきて、楽しいものだ、と少しだけ思い始めていた。



・・・・それが、勘違いということに気付くのは、もう少しあとのことである・・・



        初秋のふたり…おしまい。



途中、「あれ?4回目?」って思った方いらっしゃるでしょう?
ちゃんと3回目、撮影します。
いずれまた、ご報告しますので、お楽しみに♪

MASUMIシリーズ、あんがい続きますね…ネタ、わりと湧きやすいのかも。


よし○む様♪
まずは、軽くじゃぶ、ですので。ほっこりで。次回…凄い事になります…汗

ではまた…おやすみなさい~~
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2011-06-01 Wed 12:23 | | #[ 内容変更]
太字がサイコー
もうもう、太字がサイコーです。
ばかっぷる感が、ズバーン!!と突き抜けていて大笑いしました。

そんでも、周囲のスタッフは心の中でおもいっきり突っ込んだに違いない。
「いいかげにしろッ!!」
だって、ロケ地関西だもの。絶対、陰で突っ込みいじりの嵐になっているのではないかと。

・・・もちろん、マスミンだけに。
なぜなら彼にはイラッ!!とさせる何かがあるから。

マヤちゃんは可愛いし素直だし天然だからこないけど、段取り組む組む策略エセ腹黒がマヤマヤなのがダダ漏れなのに気がつかないで気取っている茶番に付き合うのって、ばかばかしい、とオモウのはわたしだけじゃないと思のですがいかがでしょうか。

見えないハリセンで「すぱこーん!!」っておもいっきり頭をたたきたい。そして、このいらいら感をすっきりさせたい。今までなまぬるい視線を投げかけて見守っていたスタッフは、きっとそう思って、握り拳を作ったに違いありません。

ああ、幸せでバカになれるってサイコーですね。

うちのは手をつないで歩こうとすると
「ぱらら、ら、ら、ら~♪僕ドラえもん」とか言いやがり手をグーにしたり、腕を振り回したりしてやがるので、イラッとしてらぶらぶとは遠い雰囲気でげんなりしますが、よく考えるとこれはこれで、周囲には痛いバカップルに見えるのかも、とちょっと今回反省しました。

とにかく、今回もごちそうさまでした(・_・)(._.)
2011-06-02 Thu 10:02 | URL | けいこ #fBVKm68U[ 内容変更]
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