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ちいさなサンタクロース
2011-12-25 Sun 02:48
今宵も

 はね吉の がらすの森 ~やっぱり、ナマがいい~

…にお越し下さいまして、ありがとうございます!


寒いクリスマスになりました。
お風邪を召されませんように…!


では、続きからドゾ!











           ちいさなサンタクロース


 ひょんな事から履き始めた二足の草鞋…ユニオン・クロゼットに限定したモデル活動も二年目になった。
結婚と同時に正体が公表されてしまったので、今年の下半期は今までにないくらいの多忙を極め…
甘い新婚時代などとんでもない、といった有様だ。
前年度『最も話題になった人物』芸能編で匿名ながら1位に輝いてしまっただけに、
特別CMと入籍会見が行われた瞬間から日本中が蜂の巣を叩いた様な騒ぎになってしまった。
今年、マヤとともに2年連続1位、は免れないのだろう。

自身が芸能人になる気など皆無だったので、俺は実業家としてのインタビューや活動以外は受け付けない姿勢を貫いていた。(贔屓にしている雑誌1社のみ、マヤと共に受けたが…)
朝のニュースワイドショーのコメンテーターなどはまっぴら御免だし、
ファッション雑誌のインタビューで興味本位で聞かれるマヤとのなれそめなど、話す気もなかった。

それでも、「顔がさす」ことの弊害はあらゆるところで起こっていた。
どこかでマヤと食事をしようものなら、
『オン・ロゼの二人、○○レストランなう。』と呟かれてしまい、会計の頃には店がごった返していることも多々ある。
「話題のカップル御用達の店」なんて張り紙があった店なんか二度と行くか、と思う。

水城君は「露出が少なすぎると、かえって追い回されるのではないか」と言う。
どうしたらいいんだ、と聞くと「IT利用。ネット限定で大都芸能HPで宣伝を兼ねて展開しては」と。
それも一理あるか、とIT部門を独立させ、今までのサイトを充実させた。
オン・ロゼ社とのコラボデザインのグッズ販売にも手がけた。
水城君は面白がって「秘書ブログ」を書いている。
多忙社長の下で働く日々のボヤキや、俺のふとした表情の写真などが好評らしく、
2ヶ月ほどで100万アクセスを越えてしまったらしい…。

マヤと結婚して、初めての冬が来る。
お互いに多忙を極めていて、こっそり付き合っている頃のほうがしっかり会えていたのではないか、とさえ思う。
CM撮影でもいいから、二人で過ごせる時間が恋しい。
すれ違いが重なると、会えば必ず、といっていいほどマヤを求めてしまう。
激しく。熱く。
マヤも仕方がない、と思うのか俺に付き合ってはくれるが(…でなければ犯罪っぽくなってしまう)
口には出さないが少し呆れられているのではないか…

そんなこんなで、
ああ、「忙しい」という字は「心を亡くす」と書くのだなぁ…なんてことをぼやきたくなる毎日だった。

だから、「ユニオン・クロゼット新CMの撮影が決まりました!」と言われて
ヨシ!と小さくガッツポーズをしてしまった。
1年前には考えられないことだ。





クリスマスに向けての撮影だ。
もう正体が知れているので顔出しOK。
CMの中だけの架空のカップル、ということで演技もつけられてしまうようになった。

俺は普通の冬の服装…温かいセーターで、暖炉に薪をくべている。
マヤは…サンタクロースの衣装…ご丁寧に白い髭までつけて。
そんな姿でもかわいい、と思ってしまう。
「いろいろな役をやったけど、髭をつけることなんかなかったから、嬉しいです!」
「なんでも演じることが出来るなら嬉しいんだろ?」
「あはは~そうともいいます」





 ユニオン・クロゼット クリスマスCM「小さなサンタクロース」


温かそうな室内で彼が暖炉に薪をくべている。
外はチラチラと雪。

彼女は外出中。なかなか帰ってこない。時計を気にする彼。

とろ火にかけた鍋に、ポトフがくつくつと湯気をたてている。
味見をする彼。時計を見る。まだ帰ってこない彼女。

ふと窓を見ると、サンタの赤い帽子が通り過ぎる。
驚いて玄関に走る。

開けると、髭までついたサンタの変装をした彼女が立っている。
リビングまでやって来て、暖炉の前で白い袋からプレゼントを出す。

ちいさな、トドラーサイズのサンタクロースの衣装…。
首をひねりながら受け取る彼。

彼女が続いて白い袋から取り出したのは、
彼女の名前を書いた、「母子健康手帳」だった…

飛び上がって喜ぶ彼。立ち上がって、彼女を抱きしめ、
髭をつけたまま、キスをする…


「トドラーサイズも展開中…生まれる前からオン・ロゼの温かさ」


ユニオン・クロゼット ロゴ。

ロゴ消えて。

「ヒゲはいやだな」と外そうとする彼。キス。












「…いいな…。なんだか今までで一番ほっこりするCMだったよ」
「やっぱり、新婚、って雰囲気だものね」

「…いいな…こどもか…マヤがママになるのか?」
「速水さん、パパ、ですよ」

「いいな…本当に出来てもいいかもな…」

「速水さん?」

「いいかな…?マヤ…子作りに励んでも…?」

「え?!ぶ、舞台が1年先まで決まってますよっ、社長っ?!」

「いいよ…紅天女以外は代役がきく…俺の子のママは代役はきかない…」

「よし!励むぞ!!子作り!!ナマでいくぞ!!」

「は、速水さんそんな大きな声で…!はずかしいっ!!」



結局マヤには、二人逢うたびに濃厚にシテしまうのに、励まなくてよろしい!!と釘をさされた。
とりあえず、自然に。

しかし。

このCMが流れた途端、また「北島マヤ、妊娠か?!」と追い掛け回されることになってしまった。
それ以降…
「このCMはフィクションです」という但し書きがついてしまう、異例のCM、となっていくのだった…







       おしまい。




皆様、メリーーーーークリスマス!!!
小さな幸せがやってきますように…!


では、また!!


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